銀魂 −アインクラッド篇−
その人物たちは皆全身が黒く、まるで学童の着る制服のようなコスチュームで統一されいてる。装備は刀のみ、どこか見覚えのある集団だ。
その集団は銀時を守るように周りにいたラフィン・コフィンのメンバー達と対峙し始める。
「なんだってんだ・・・お前達は一体!」
「別に、棺桶から出ようとしている野郎どもを再び棺桶に戻す仕事を受け持っているだけの、ただの『ギルド』だ」
銀時の後方から、嫌と言うほど聞きなれた声。
驚きを隠せず、ゆっくりと振り返る。
「ようやく見つけたぜ万事屋ぁ・・・てめぇを見つけるのに『1年半』もかかっちまったじゃねぇか・・・」
そこには、やや瞳孔が開き気味の男。
刀を肩たたきのように右肩にトントンと叩きながら反対の手はポケットに突っ込み、銀時の隣に立つ。
「御用改めであるッ!『新撰組』だァァァァァァッ!!!!」
男―――土方十四郎の咆哮に釣られるように他のメンバーも士気を高める。もともと統制も何もないラフィン・コフィンの残党達は次々と倒れていった。
「てめぇ!!なんでここに!!?」
「トシだけじゃねぇ!俺もいるぜ!」
「なッ・・・!!」
また、背後から『男』がゆっくりとこちらへ歩いてくる。
だが、その男は他のギルドメンバーとはまた違った格好をしており、まるで柔道服のようなコスチュームにひざ下まである長い茶色のブーツ。肩から地面すれすれまではあろう身体を包み込むような茶色のマントに右手には剣の柄のみを持っている。
その男の姿を見て、今まで無言だったライトは口を開く。
「まさか。我々の討伐を目論む請負ギルド『新撰組』のギルドリーダー自らのお出迎えとは。何用?」
「お前ッ!!・・・ゴ―――」
「万事屋。今の俺はゴリラでもブタゴリラでもねぇ」
筋肉質のその男は、右手に所持していた剣の柄を両手で構える。そしてその柄から何やら光り輝く紫色の刀身を出現させた。刀身から熱を放っているのかじめじめとした周りの空気は一瞬でカラカラとなり、ブゥゥゥン・・・と吠えるように音をたて続けている。
「今の俺は――――『新撰組』局長!『ゴリ=ラン・ケツーゲ』だァァァァッ!!ラフィン・コフィンの残党共ッ!!神妙にお縄につけェェェェェッ!!」
(いやそれアウトなんですけどォォォォォッ!!?)
某スペースオペラ映画に出てきそうな騎士の恰好をしたゴリラと、元いた世界にあった特殊警察に良く似た格好をしている土方。
ここにきて援軍とも言うべき存在と一緒に、銀時はこの場を乗り切ることができるのだろうか?
・・・To Be Continued
作品名:銀魂 −アインクラッド篇− 作家名:a-o-w