宇宙戦艦ヤマト 完結編 アナザーエンディング 1
……………………………艦長室……………………………………………
「艦長?」(進)
進が何気なく艦長が気になりキョロキョロしたのでユキはそっと進から離れた。
「あら?」(ユキ)
二人は顔を見合わせて笑ってしまった。……が、進が真顔になって
「ユキ、本当に待たせてゴメン。“いつか”きっと、って思ってたけどその
“いつか”の事でちゃんと話をしたことがなかったよな。“今”が幸せ
すぎてちゃんと結婚式を挙げよう、って言えなかった…ずっと前からユキは
楽しみにしてたのに先送りにしてゴメン。だけど今回は違うよ。地球に
帰ったらすぐに結婚しよう。」
ユキは涙一杯瞳にためながら
「もう、古代くんは艦長がいないとプロポーズもできないのね。」
こぼれそうな涙をそっと手で押さえる
「あれは艦長が命令で“ユキと結婚しろ”って…驚いて何も言えないでいたら
もう一度言われて…“復唱は?”って…で、その復唱した部分だけを艦内に
流したんだ。」(進)
「ほら。」(ユキ)
「うわぁ~一番聞かれたくないあいつらにも聞かれた~」(進)
「ふふふ…古代くんはいやでも私は嬉しいわ。ヤマトの中でプロポーズされた
だけでも嬉しいのに艦内放送で公開プロポーズですもの…これって私だけ…
でしょう?なんだか宇宙のすべてが祝福してくれるみたいじゃない?
なんだかアクエリアスもさっきよりキレイに見えちゃうわ。」
ユキの瞳から美しい涙が落ちた。
「古代くんが宇宙に行ってもどこへ行っても私の所が帰る場所よ。忘れないでね。」
進は“Yes”の返事の代わりにユキをそっと抱き寄せた
作品名:宇宙戦艦ヤマト 完結編 アナザーエンディング 1 作家名:kei