宇宙戦艦ヤマト 完結編 アナザーエンディング 1
「ねぇ幕の内さん…さっきの放送なに?」
ディンギルの少年が勉強の最中の放送が気になって聞いた。
「ん?さっきのかい?そう…ボウヤを助けた兄ちゃんがあのキレイなお姉さんに
“結婚してください”って言ったんだよ。」(幕の内)
「ふぅん、だけどふたり、って結婚する予定だったんでしょう?」
少年が素朴な疑問を幕の内に投げた。
「そうなんだけどなかなか話が進まなくてね…一度はあと、3日まで行った
んだけどヤマトが出航する事になってね…先延ばしになっちゃたんだ。
あれから何年たつんだろう…ユキさんはずっと待ってたんだよな。」(幕の内)
「ふぅん。」(少年)
「まぁこれで本当にユキの事を諦められる、って思ってるクルーもいるから
いいんだろうな。ボウズ、勉強飽きたか?」(幕の内)
「ううん、飽きてないけどそろそろ仕込みの時間だよね?」(少年)
「そう…今日はお祝いだ…赤飯でも炊くか。もち米あったよな…急いで支度
すれば間に合うか。よし、ボウズ、手伝え!」
幕の内は端末を閉じると少年とにっかり笑い合って厨房へ消えた。
作品名:宇宙戦艦ヤマト 完結編 アナザーエンディング 1 作家名:kei