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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 1

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  「太田、どうだ?」

長官が様子を見に病室へ来た

  「あ、長官…すみません、こんな私のところにまで…」

太田がそう言うと

  「太田は本当に控えめな奴だな、もっと堂々としていいんだぞ?島から聞いてるよ
   “太田がいないと航路図信用できない”ってね。絶対的な信頼があるそうじゃ
   ないか。」(藤堂)
  「…そんなこと島、いってましたか?」(太田)
  「あぁ、普通の航海の時も出来れば一緒に行きたいと言ってたぐらいだ。」(藤堂)
  「その割に結構厳しい事言うんですけどね…」

太田はそう言っていつものように人懐っこい笑顔で笑った

  「足の具合はどうだ?」(藤堂)
  「はい、オペさえうまくいけば今までと同じように動けるだろうとドクターが言って
   いたので大丈夫だと思います。」(太田)
  「そうか、それは良かった。無理しないでくれ。」(藤堂)

藤堂はしばらく二人で話した後太田の病室を出て行った









  「島」

展望室でぼんやりしてるところへ藤堂が病室にいない島を探して展望室へやって来た

  「長官…」
  「いいのか?寝てなくて。ご両親も来てるだろう?」
  「はい…来てくれているんですが…落ち着かなくて…」

島は大きなため息をついた

  「体の調子はどうだ?」(藤堂)
  「寝がえりを打つと痛い時ありますが無理しなければ大丈夫です。」(島)
  「すまんが長官室に来てくれるか?ゆっくりでいい。」(藤堂)
  「はい」

島はそう返事をするとゆっくり立ち上がり藤堂の後ろに付いて長官室へ向かった




  「座って…」

そう言うと藤堂は一度部屋を出て行って5分ほどすると自らコーヒーを運んできた

  「長官!」

島が慌てて立ち上がったが脇腹を押えてうずくまってしまった

  「大丈夫か?」

トレンチをテーブルに置いて島に手を貸すと

  「…すみません、長官にお茶を運ばせるなんて…」

少し息を弾ませながら長官の支えでソファーに座ると

  「…情けないですよね、更に支えてもらったりして…この姿を古代が見たらなんて
   言うかな…」

少し自称気味で笑ったが

  「無理するな、肋骨3本、って軽く言うが…コーヒーでいいか?いつもはユキが
   やってくれてたからな…また優秀な秘書を募集しなくてはいかん…なかなか
   見つからないだろうな。ユキを見つけるまでも随分時間がかかった…」

藤堂の肩が落ちていた。

  「辛いところすまないが今後の相談を、と思ってな。」(藤堂)
  「地球へ戻る時期、とかですか?」(島)
  「あぁ…それもあるが…」

藤堂はバツの悪い顔をした

  「イスカンダルから戻った時のように記者会見を開け、とか言ってるわけじゃない
   ですよね?」

島が半分冗談で言ったが

  「…実はそれなんだよ。昨日要請があった。地球に戻ってきたら記者会見を開いて
   今回の航海の説明をしてほしい、と。

   しかし今回の航海は前回とは全く違う。イスカンダルの時のように地球の全てを
   背負って飛び立ったわけではない。命令違反を冒してまで出航した。言葉は悪い
   がヤマトを乗っ取って飛び立ったと言っても過言ではない。途中土方くんを保護し
   た時点でヤマトの航海の必然性を訴えて命令違反は消す事が出来た。
 
   いろんな意味で君達には精神的な負担を強いてきてしまった…これ以上私は
   ヤマトの乗組員を追いつめる事をしたくない。だから…」
   「しばらく月(ココ)にいてほしい、と言う事なんでしょうか?」

島がそう聞くと

  「そうだ…私が表に立って済めばそれでいい、と思っている。」

藤堂が覚悟を決めたように言ったので

  「長官、それがすんだら引退しようなんて思っていませんよね?」

一瞬藤堂が息をのんだ

  「だめですよ、私たちを守ってくれるんですよね?この一瞬だけを守ってもらうだけ
   じゃダメです。南部から聞きました。長官がユキと斉藤を送り込んだ事と南部の
   オヤジさんに頼んで武器の調達から食料の調達まで裏で動いていてくれた事
   長官はヤマトの一員なんです。メインクルーはみんな知っています。長官だけは
   なにがあっても味方をしてくれるって…
   地下都市でヤマトの廃艦を教えてくれた時も私たちの行動を止められたはず
   だったのに何も言わかなった…この航海を乗り切る事が出来たのもの長官あっ
   ての事です。長官だけを表に出す事は決してしません。」