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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 2

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  「島…俺達が強くならないと古代もユキさんも笑えないよ、幸せになれないよ。」

相原が島の肩を叩いてそう言うと

  「そうだ、古代の為じゃないぞ、ユキさんのために…笑っておめでとう、って
   結婚おめでとう、って言ってやらなきゃ。」

目を真っ赤にした南部が叫んだ。それと同時にクルーが“おめでとう!”と叫んだ。
全員が目を真っ赤にしている

  「古代…ユキ、おめでとう。絶対離れるな…幸せにな」

島はそう言うと月に向かって進路を取った







  「長官、ありがとうございました」

島は戻るとすぐ長官室へ向かいお礼を言った。伊藤は秘書室に控えている

  「どうだ?少しはすっきりしたか?」(藤堂)
  「はい…完璧、とはいいませんが…随分気持ちが軽くなりました」(島)
  「そうか…救命艇でよければいつでも出航していい。私が許可したからな。
   安心したまえ」(藤堂)
  「ありがとうございます。…ところで長官、アナライザーなんですが…」

島がアナライザーを引き取りたくてお願いしようとした

  「アナライザーか?どうした?」(藤堂)
  「もし差し支えなければ私が引き取って修理してもいいですか?」(島)
  「アナライザーを修理するのか?真田くんがいないんじゃ完璧な修理は無理かも
   しれないぞ?それでもいいのか?」(藤堂)
  「はい、アナライザーも立派な仲間でした。それを放置しておくわけには…」(島)
  「そうだな、あいつは妙にヒューマロイド的な部分が大きかった。真田くんも
   キミが引き取ってくれるなら文句はいわんだろう」(藤堂)
  「ではやはりアナライザーは真田さんが?」(島)
  「そうだ、気持ちの入ったヒューマロイド型を造ろうとしていたんだがあのボディに
   なってしまった。いろんな機能を考えていたらあの形が一番だったらしい」

藤堂が当時を思い出すように笑いながらつぶやくと

  「当時は看護師が少なかったから佐渡さんと相談して看護ロボとしても使える
   よういろいろ機能を付け加えいて行ったらしいが…」(藤堂)
  「そうでしたか…実は先ほどアナライザーがまるで息を吹き返したように話し
   出したんです…少しそばに置いて様子を見たくて…」(島)
  「そうか…わかった。」(藤堂)
  「それと両親ですが…明日戻る、とのことなので手配をお願いしてよろしいで
   しょうか?」

島がそう伝えた

  「…わかった。お昼に特別便を手配しておく。詳細はメールで伊藤から送らせる
   から…」(藤堂)
  「すみません、お手数おかけします」(島)

島は両親の話を終えると敬礼して長官室をでた。出たところで伊藤が待っていた

  「お疲れさまでした。怪我してるのに操縦して大丈夫でしたか?」

伊藤が島を気遣うと島はうなずいた

  「伊藤さん、地球でいろいろ大変だったと思います。本当にいろいろありがとう
   ございました。これからもまだお世話になりますので宜しくお願いします」

伊藤は救命艇からの通信を思い出すと

  「島くん、いい顔してるよ。救命艇で見たときはこのまま死んじゃうんじゃないか
   と覚悟を決めに行くような顔をしてたからね…島くんだけじゃない…相原も
   さっき話した時まるで別人のような顔つきだったよ」

そう言って秘書のデスクを不意に触った

  「ここの元住人が少しでも幸せでいてくれる事が長官の希望です。」
  「長官が…」
  「長官は森さんをとても大切にしていました。不慣れな秘書仕事も
   根気よく教えてらっしゃいました。御覧の通り森さんは一度覚えると
   とてもスムーズに仕事をなさる方だったので長官も困る事はなかった
   と思いますがね…ただ一つを除いては…」(伊藤)
  「それは?」(島)
  「なんせいろんな人から縁談話が多くて…それをうまく断るのが
   大変だったみたいですよ。婚約したと言っても引きさがらない
   方もいらしたみたいで…」(伊藤)
  「そうでしたか…」(島)
  「大崎の時も森さん怯えてたそうで…私としても何とかしたかった
   のですが…あの時思いました。死線をくぐりぬけてきた同士とい
   うのは本当に心で繋がっているんだな、って。相原から時々聞いて
   はいたのですが目の当たりにすると感動を超える、と言うか…
   これから先私にもそんな仲間とめぐり逢えたらいいなと思います。」

伊藤はそう言うと“済みません、お疲れのところ”と言いながら扉まで一緒に歩き敬礼で送り出した