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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 2

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藤堂が事のいきさつを言うと

  「…島…」

事の発端を言えば良くも悪くも脚光を浴びる。いい事はすぐに忘れられるが“ヤマト”を乗っ取って出航したとなれば話は別、となる。

  「俺達も一緒に…メインクルーとして出席させてください。」

太田が藤堂にお願いした

  「私も…お願いします。島だけが辛い思いをするのを見てられません」

相原も身を乗り出してそう言った

  「そうですよ、言いだしっぺですし…」

南部は島の肩を抱いた

  「長官………」

島は嬉しい半面しょうがない、と言う顔をして藤堂を見つめた

  「君達は…本当に家族以上なのかもしれないな。」

しばらく考えた後藤堂は

  「わかった。一緒に出る方向で話を進めよう。日程は詰めておく」

そう言うともう一度真田の端末に目を戻して笑いながら

  「真田くんもこんな笑顔できるんだな」

とつぶやいた






しばらく藤堂は島の部屋にいたが打ち合わせしてくる、と言って部屋を出て行った






  「それにしても島、真田さんの端末のパスワードよく分ったな」


山本が感心したように話しかけてきた

  「いや、パスワードがかかっていなかったんだ…違うな解除されていたんだ。」(島)
  「解除?」(山本)
  「あぁ、自分にもしもの事があったら自然に解除されるようになっていた
   みたいだ。遺書らしきものもあってさ…」

島がそう言いながら端末に出てきた文章をみんなに見せた。





  「真田さんって常に“こんなこともあろうかと”って思ってるのか?」

南部が複雑な顔をしてそうつぶやいた

  「二人を頼むって言われてもなぁ…今となってはこっちのセリフだよなぁ」   (太田)
  「結局…まだ真田さんは二人の保護者ってわけだな。」

島が改めて真田の言葉を読みながらつぶやいた





  「伊藤…私はイスカンダルへ行ってくるよ。…今すぐ、ではないがね。
   メインクルーと一緒にね。」

長官室のソファーに伊藤を座らせて藤堂はそう告げた

  「沖田に辛い航海をさせた…沖田の子供達も守れなかった私だが…せめて
   沖田の子供たちの願いを叶えさせてやりたい…それぐらいしか私には
   できない。なんて無力なのだろうか…」
  「長官…」
  「島に言われたよ。〈引退させない〉ってね。〈私達を守る、と断言したん
   ですから守ってもらいます〉てな。私はいつになったらゆっくりさせて
   もらえるのだろうか。」
  「きっとしばらくは無理でしょうね。彼らが“もういいですよ”って言って
   くれるまでは…いいじゃないですか、地球防衛軍最強の家族の一員、って
   事ですよ?名誉なことだと思いますが?」

伊藤はそう言って笑った