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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 3

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  「動力炉を破壊して…安心したのもつかの間…でした。私たちはもう…何も尽くす手が
   なくなってしまいました。地球を救うために戦ってきたのに…テレサの星と同じ道を歩
   まなくてはいけないのか…それも覚悟しました。しかしそれでは意味がなかったんで
   す。せっかくテレサが動いてくれたのに…ここで終わらせるわけにいかなかったんです
   …がどうしようもありませんでした。」(島)
  「この戦いは避ける事が出来なかったと思いまか?」(田辺)
  「わかりません。ヤマトが何もしなければ先ほどの映像のように奴隷となって働けば済
   む事だったかもしれません。それか間際で防衛軍が躍起になって抵抗してあの
   白色彗星に飲み込まれていたかもしれません。もし後者だとしたら私たちはすでに
   存続していない事になる」(島)
  「そうですね…」(田辺)

田辺は一息入れて話題を変えた

  「これから地球防衛軍に思う事はなんでしょうか?」
  「平和の上にあぐらをかかない事…でしょうか。危機管理不足を補うためには少しでも
   いつもと違う事が起きたらそれに対してきちんと対策をする…対策をするためには
   トコトン調べ上げることが必要だと思います。機械に頼っていてはいけないんです。
   人の五感に優るものはない、と今回の事で証明できたと思います。

   後手に回っていては手遅れになってしまいます。その事を考えた人が頂点に立つ
   防衛軍であってほしいと、少数の意見にも耳を傾ける事が出来る防衛軍になって
   ほしいと思います。」

島が全体を締めるような言葉を言った。田辺はそれを聞いて

  「では他社の皆様、なにか聞きたい事があれば手を挙げて…」

ここで藤堂が席を立って手を挙げた

  「田辺さん、すまないがこの映像を流してはくれないだろうか?」
  「長官、それでは話が…」
  「すまない…責任者としてこれ以上彼らに辛い思いを思い出させたくない…せめて
   もう少し時間がたっていれば心の準備が出来てるだろうがつい先日の話だ…
   彼らを追いつめているようで…本当なら我々が追いつめられる立場なのに…その
   後ろ盾がないから彼らがこうして表に立つようになってしまった…
   話が違うと言うのであれば私を訴えてもいい…頼む…」

藤堂が頭を下げると誰何も言えなくなってしまった

  「…わかりました…ではもう少し…聞きたい事がある人がいるかもしれないのでそれ
   だけはいいですか?」

田辺が少しでも、と食い下がる

  「ええ、心おきなく聞いてください。」

島が記者をみてそう言った

  「長官を責めないでください。長官がいたから私たちは地球を出て戻ってこれたんです
   土方前艦長も…前航海で艦長代理を務めた古代もいない…真実を知ってるのは私達
   と長官と見守ってくれている治療中のクルー達です。ここできちんと聞いて、聞いた
   事を解釈入れず流してください。マスコミの解釈でなく聞いている市民のひとりひとり
   に解釈してほしいんです。私は…ずっとヤマトの操縦かんを握っていました。隣に
   古代がいて後ろに太田がいて…戦艦なのにこの表現があってるか分かりませんが
   すごく安心できる場所だったんです。多分それは私だけではないはずです。

   失ったものが多すぎて…今こうして話してる事時点ちょっと信じられないくらいですが
   死んで逝った古代が、この戦いを語り継いで立派な地球を造り上げてくれ、と…
 
   私たちは自分のためにここにいるんじゃない。死んで逝った仲間のためにここにいる
   んです。」

島は涙をこらえてそう訴えた

  「わかりました…」

田辺が肩を落としてそう答えると待ってましたと記者達が手を挙げた





  「他…ありませんか?」

田辺がそう聞くと誰も手を挙げなかったので

  「…では最後に私から…あのすさまじい閃光の意味を…多分地球全市民が知りた
   がっていると思います。辛いと思いますが教えてください。」

田辺も半分涙声だった。島がみんなの顔を見て話す決心をした

  「あの光は…ヤマトが全エネルギーを蓄えテレザートのテレサと一緒に巨大戦艦に
   突入した瞬間の光です。先ほどのメッセージにあったようにテレサの体はわれわれ
   から見たら“反物質”世界に生きる人間で触れただけでそこにあったものすべてが
   消滅してしまう…どちらの物体もエネルギーと化して消滅してしまうとのことでした。
   
   テレサはこの時を待っていた、と反物質の体が役に立ちます、と言ってヤマトと
   共に旅発ちました。」