二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

続 さらば宇宙戦艦ヤマト 3

INDEX|9ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 

  「…なんだよ…」

花屋に向かうと当然のごとく6人が揃っていた

  「考える事は同じって事ですね。」

南部が真っ赤なバラを全部買いこんでそう言うと

  「ユキに赤いバラのイメージはないぞ?」

島がおもしろくなさそうに言ったが

  「誰も選ばなさそうなものを選んだんですよ。ユキさんのイメージは文字通り
   “白”でしょでもヴァージンロードは赤だから…そのつもりでね。」

そう言うと南部は“重いから先に戻ります”と言って帰って行った

  「こりゃ最後まで花が残ってるかが問題だな」

島が順番待ちの人数を見て相原の顔を見た

  「お先に!」

太田が真っ白なユリの花を全部買いこんで花屋を出て行った

  「黄色のバラだけはやめとけ。いろんな意味があるけど“薄れゆく愛”“嫉妬”
   とかがあるからな。」

やけに博識の太田

  「菊も止めとけ。」(山本)
  「なんでだ?」(島)
  「結婚式の花じゃないから、だろ?」(相原)
  「正解!島、お前ちょっと古代に似てきたんじゃないか?」(山本)
  「バカ!あんなお子ちゃまと一緒にするな!」(島)

山本はフリージアの全種類を全部買いこんで帰って行った

  「島、お先に!」

残りの3人も思い思いの花をしこたま買いこんで帰って行った

  「…ったくあいつら…」

真っ赤なバラと真っ白なユリ、ありったけのフリージア…そして真っ白なバラと全てのカーネーション、ありったけの蘭がごっそり無くなっていた

  「よかった…残ってて。すみません、あるだけ全部ひまわりをください。」

相原は最初から狙っていたのかすぐにひまわりを指定した

  「俺らのユニフォームの色ですから…ユキさんひまわりみたいだったし。
   ピッタリでしょ?」

お店の人が不思議そうに束ねるのを相原は嬉しそうに見てる

  「リボンも黄色にしてください」

黄色と緑の薄い紙で包まれてセロファンでまとめられたひまわりは少し狭そうに隣同士顔をぶつけ合ってるように見える。相原は満足そうに

  「いいですね。ばっちりです」

そう言うとチップを通して精算した。今度は島の番だった。島は棚の一番奥にある高そうなバラに目を付けていた

  「あの奥にある紫がかったバラなんですが…青いバラ…ですか?それ全部ください」

島がそう言うとお店の人が驚いて

  「あれ全部ですか?お値段…ですけど?」

お店の人が驚いて先に金額を提示した。

  「…いいです。包んでください。リボンは緑で。」

島は待ってる時間に青いバラの花言葉を調べていた。

  「“奇跡”“神の祝福”なんてぴったりだろ?緑のリボンはあいつに対する対抗馬のつもり
   で…それに真田さんの“青”にもちょっと掛けてみたんだけど…」

島がちょっとテレた顔をした。








翌日10時45分に全員が思い思いの花を持って集合した。アナライザーも島の持って帰って来た花を見て自分も買う、と大騒ぎしたので島はもう一度花屋に行って別の花を購入していた

アナライザーは色とりどりのトルコキキョウの花束とたくさんのカスミソウを抱えていた

  「アナライザーはどうして二つの花束抱えてるの?」

山本が聞くと

  「とるこききょうハ結婚祝イかすみそうハオ店ノ人ガ是非ニ、ッテ。」







実はアナライザーの花を買いに行った時、お店の人が不思議そうに尋ねてきたのだった







  「なぜ皆様お花を買いに来られてるんですか?」

アナライザーが迷ってる時店主らしき人物が島に聞いてきた

  「…実は結婚式を間近に控えたカップルが残念ながら亡くなってしまったので…」

と告げたところ島の顔を見て思い出したように

  「…ひょっとして…ヤマトの乗組員の皆様…?じゃぁあのお花は婚約中だったと
   いう古代艦長と森さんの?」(店主)
  「えぇ…そうなんです。実は明日ヤマトの消滅した空間へ行って結婚式のお祝いを
   しようと言う事になりまして…それでみんなそれぞれに花を買ってたんです。」(島)

すると店主は涙を流しながら

  「そうでしたか…すみません、気付かず…ありがとうございます…平和の大切さを
   実感しています。言葉で言い表せられないほど…感謝しています。」

そう言って島に何度も頭を下げた

  「記者会見も見ました。涙が止まらなくて…まさか自分達がこうして生きている
   裏でそんな大変な戦いがあったなんて知らなくて…」

島は何も言えなかった

  「でも…帰ってきてくれた人がいて…この戦いを教えてくれる人がいてよかったって、
   もし何も知らなかったらもっと簡単に私の中で終わっていた事だったと思います」