二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

続 さらば宇宙戦艦ヤマト 4

INDEX|3ページ/10ページ|

次のページ前のページ
 

話が盛り上がってるところへ次郎が戻ってきた

  「にいちゃん、お帰り。ケガ、大丈夫?」

走って帰ってきたのだろう、息がはずんでいた。

  「慌てて帰ってこなくてよかったのに…ただいま。学校は楽しかったか?」

島が次郎の頭をなでて聞くと

  「うん、みんな久しぶり、って…でもみんなにいちゃんのこと知ってたからヤマト
   が戻ってこないの残念だ、って言ってたよ。」

子供なりに気を使ってるのがわかったので

  「…そうか。みんな気にしてくれてたのか。」

そう言いながらしばらく次郎の頭をなでていた

  「次郎も帰ってきた事だし…食事の準備をするわね。30分くらいしたら食べられ
   るから次郎宿題出てるでしょ?先にやってしまいなさい。お父さんはお風呂に
   入る?」

母親が立ち上がるとエプロンを締め直して台所に入って行った

  「じゃぁかあさん、私はお風呂に入るから…」(父)
  「にいちゃん、宿題いっしょにやろう。」(次郎)
  「いいぞ」(島)
  「次郎、お兄ちゃんに全部やってもらったらだめなのよ?わかってる?」(母)
  「わかってるよ!」(次郎)

普通の家族の会話だったが島には涙が出そうなくらい切なかった

  (古代…お前の夢見ていた家族の形ってこんなんだったんだろうか?)

家族をガミラスに奪われてもうすぐ家族を持つ幸せも奪われて…島は必死に涙をこらえた





  「頂きます!」

次郎の元気な声で食事が始まった。テーブルにはビールの入ったグラスと取り皿が二人分多く用意されていた。

  「古代くん、ユキさん、お待たせしました。ユキさん、これね、古代くんが大好き
   な唐揚げ。最初に来た時たくさん食べてくれたのよ?たくさん作ったらからお腹
   いっぱい食べてね。」

母は涙をいっぱいためて古代とユキの取り皿に唐揚げを取り分けた。次郎はその様子を不思議そうに見ている

  「にいちゃん、おいしい?古代兄ちゃんも食べてるの?」(次郎)
  「あぁ…たぶんここにいて一緒に食べてるよ。こぼすと恥ずかしいからちゃんと
   食べろよ?しつけがなってない、って言われると母さんがかわいそうだからな」(島)
  「うん、気をつけるよ!」

次郎がにっこり笑って唐揚げをつついた。






食事が終わると母がお茶を入れてくれた。

  「もう、戻るの?」

時計は8時を過ぎていた

  「うん、そろそろ戻るよ。次郎に黙って帰ったら怒られるよな…」

次郎は宿題が終わったはずなのに勉強部屋にこもっていた

  「次郎、入るぞ」

島は次郎の部屋に入ると

  「にいちゃん、これさぁ古代兄ちゃんに渡して」

次郎は手紙を書いたらしく封筒を手渡した

  「次郎…」

島が受け取ると

  「ヤマトがいなくなったところへ行った時コレを渡して」

次郎の眼は真っ赤だった

  「古代…喜ぶと思うよ。ありがとうな…」

島は涙をこらえて次郎の頭をなでた

  「次郎、にいちゃんは帰る。しばらく地球にいるからまた来るよ。」

次郎はにっこり笑って

  「うん、気をつけて帰ってね。また来る時は古代兄ちゃんとユキさんも来てくれる?」

そう聞いて来たので

  「あぁ、にいちゃんと一緒に遊びに来るよ。次郎、父さんと母さんを頼むな。多分
   にいちゃんが帰った後泣くと思うんだ。」

島がそう言うと

  「何もしなくていいんだけど…普通にお前が元気でいれば大丈夫なんだ。次郎、何が
   あっても元気でいつも笑っていてくれな。兄ちゃんが来るとしばらくは寂しい
   思いをさせちゃうからさ。…ちょっと難しいか?」

島がそう言って次郎の顔を見ると

  「ううん、僕大丈夫。」

次郎はニカっと笑って見せた




  「次郎は勉強してるから…じゃぁ父さん、母さん帰ります。また来ますから」

島はそう言って玄関を出た






  「…古代、今日は星がよく見える…次郎が手紙をくれたぞ…」

島はそう呟きながら英雄の丘にいた

  「沖田艦長…ただいま戻りました…」

誰かが先に来たのだろう花束がいくつか置かれていて関係者だろうか各々のレリーフに花輪がかかってるのがいくつかあった。

島が敬礼すると花の香りの風がふわっとしたような気がした

  「…ユキか?紅茶うまかったか?古代ほど上手に入れられなかったかもしれない
   けど…」

島が敬礼を解き次郎からの手紙を手に取った