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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 4

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  「古代さんへ…お前の事“さん”付けで呼んだ事一度もないのになぁ…子供のくせに
   気を使ってるぜ?

   あ、わるい、えっと気を取り直して

   古代さんへ 

   今日、にいちゃんは家に帰ってきました。あれからずっと帰ってこなくて
   ひょっとしたらずっと戻ってこないじゃないかと思っていました。でも帰って
   きてくれてよかったです。

   にいちゃんは古代さんと離れたくない、って言ってました。僕はまだよく
   わからないけど一緒にサッカーしてる友達がいなくなったらとても寂しいので
   すこしだけどにいちゃんの気持ちがわかります。
   一緒に公園に遊びに行ってくれてありがとう。きれいなお姉さんも連れてきて
   くれたらよかったのに、って今ちょっと思っています。テレビで見た事はある
   けど出来れば会いたかったです。

             島 次郎」


島は手紙を読みながら古代が遊びに来てた事を思い出していた。最初に呼んだ時10歳離れた弟がいるって伝えた時の表情だったり楽しそうにご飯のを食べてる様子だったり…

  「次郎…お前の気持ちちゃんと古代に届いてるよ。」

島はそう言いながら手紙を封筒にしまった




英雄の丘には新しいレリーフを作るために工事が始まっていた。もうすぐ古代やユキのレリーフが出来上がる…複雑な思いで島は英雄の丘を後にした








  「おはようございます」

島が寮の玄関に立っていると藤堂がエアカーでやってきて

  「…乗りなさい」

と言ったので“失礼します”と言いながら後部座席に座った

  「実家はどうだったかね?」

藤堂が聞くと

  「古代が好きだった唐揚げを作ってくれました。長男が帰ってきたのに古代の好物が
   でる私の実家ってどうでしょう?」

島が笑いながら続ける

  「紅茶も古代の分が出て来たのでユキの分も入れてやってくれ、ってお願いしまし
   たよ。弟も古代に手紙書いてくれました。昨日英雄の丘に行って読んであげま
   した。…長官、お願いがあります。古代とユキを隣同士にしてあげてください。
   多分順番で行くと古代の横が真田さんだと思うんですが…ずっと離れ離れだった
   ので隣同士にしてやりたいんです。で、ユキの横に真田さんで…真田さんもきっと
   ユキの横にいてやりたいって思ってるはずなんです。後…もし、できればなんです
   が、テレサを…ダメでしょうか?テレサの話はあのインタビューでも話しました。
   もしダメだと言うなら地球の守護神として沖田艦長の後ろに名前だけでも残して
   ほしいと思います。」

島はそう言いきると藤堂の顔をじっと見つめた

  「…わかった…。検討してみよう。」

藤堂がそう言うと島は“よろしくお願いします”と言った。

  「ユキの後任は相原で決まりそうだ。」

藤堂がそう告げると

  「そうですか。ヤツすごいプレッシャー感じてましたけど…仕事を覚えるのは誰より
   早いはずだし人を覚えるのも早い。私の知る中では一番の適任のはずです。
   あ、でも相原と一緒に飛べなくなるのかな?」

島はふと思ってしまった。ユキがヤマト以外の戦艦に配属にならなかったのを思い出したのだ

  「そう言えば相原は古代と一緒に飛んでいたか…」(藤堂)
  「イスカンダルへ行く時通信士にしてあげてください。」(島)
  「そうだな、一度と言わず定期便にでもするか。私も時々解放されたいときがあるか
   らな…私も歳なのかな…同い年の沖田は宇宙放射線病でもうこの世にいない…
   ずっと連絡を取り合っていた佐渡さんも沖田のところへ行ってしまった。若い頃は
   沖田と一緒に飛んだもんさ。君たちに例えると沖田が古代で私は島、と言った
   ところだろうか…まだ…平和だった…宇宙へ行くのもやっとで火星にコロニーを
   造るのもなかなか進まなかった頃だったからな。沖田が艦長になり私が司令部
   勤めになった頃随分進歩したがな…
   懐かしいな…その頃活躍した同期はみなガミラスとの戦いで…

   あぁ、すまんな…つい…ほとんど思いだす事なかったんだがな…

   しかし君たちはずっと訓練ばかりで大変だっただろう?一番多感な時…一番
   いろんな事を学ぶ時に戦う事、身を守る事とか…すまなかったな…」

藤堂はそう言って島に頭を下げた

  「長官、私たちそんな風に思っていません。」

島はそう言うと藤堂に頭を下げないでくださいと言った