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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 6

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  「緊張するなぁ…」

山本が休憩中に食堂でそうつぶやいた

  「え?なにが?」

南部が食事をしながら聞くと

  「落ち着かないぜ?あの席…だってさよく考えたらメインばっかりだろ?」(山本)
  「あはははは、お前何言ってんの?メインったって同期ばっかじゃねぇか!今更何言っ
   てんだよ?横見りゃ相原だしさ。」

南部が笑いながら言うと

  「…そんなのわかってるよ。何したらいいかわからない、ってゆーのもある!」(山本)
  「そうだよな、戦闘班は何もすることないよ。航海班はイスカンダルに行った時の
   航路図を元に航路決めたりいろいろあるからな。でもさ俺達イスカンダルに行った時
   一番仲間を失ってるんだ。さっきまで食堂でメシ食いながら笑ってたのにひとつ戦闘が
   あると…主砲や副砲…真っ先に狙われるところにいる仲間は真っ先に吹っ飛んで…
   後から駆け付けるとすでに息がなくて…パルスレーザーで相手のミサイルを破壊で
   きたら命を落とすことなかったのに…俺の指示が悪かったのか、っていつも後悔してた
   古代がゼロに乗って行っちゃうと俺が指揮を執る…もし古代が残って戦闘指揮を執った
   ら命を落とさずに済んだんじゃないか…とかいろいろ考えたよ。」

めずらしく南部が肩を落として話してた。

  「なぁ、一度聞きたかったんだけど…なんで南部は艦載機乗りにならなかったんだ?
   あの腕(慰霊祭の時のフライト)があれば充分だろ?」(山本)
  「俺?ムリムリ!最初から艦載機は考えてなかったよ。戦闘科は戦闘機のライセンス
   必須だから持ってるけどそれ止まり。あの狭い機体じゃ息がつまりそうでさ…」(南部)
  「それだけか?」(山本)
  「…俺と太田、繰り上げ卒業で古代達と合流した時古代を見て何となくなんだけど
   “こいつに敵わないかも”って思っちゃったんだ。それまでは“南部”って名前で
   いろいろ言われたからそんな奴らに絶対負けねぇ、って思って必死でやってきた。
   もちろん必死、なんて姿カッコ悪くて顔は涼しそうにしてたけどさ…でもいざ一緒に
   訓練したらやっぱり敵わなくて…ホントあいつに勝てるのは背の高さと足の大きさ
   だけだった。唯一同等、ってーのが砲手としてのウデでさ…。実を言うとすっげぇ
   悔しかった…。でも人生で初めて“敵わない”って男が古代でよかったって今は
   思ってる。」

南部はすっきりした顔をしてそう言った

  「古代はさ、俺らと全く違う気持ちで訓練予備生になったからな…最初からの心構えが
   違ってたから…俺達は家族のために予備生になった…でも古代は志願して予備生に
   なった。俺達より3カ月遅れて編入したのにあっという間に追いついて…気付いたら
   追いこされてた。それに気付いた当時のチーフが艦載機乗り止まりにしておくのは
   もったいない、って思ったんだと思うんだよな。砲手に転向していずれは指揮官と
   して頑張ってほしい、って言って砲手に転向させたんだ。
   古代はちょっと戸惑ってたけど俺と加藤で“古代が戦闘指揮を執って俺達が艦載機
   チームとして乗り込む”って…まさか本当にそうなると当時は思ってなかったけど…
   イスカンダル行きが決まったときメンバー見てすっげぇ嬉しかった。だって予言が
   現実になってるんだぜ?加藤と二人で興奮したよ。」(山本)
  「…そうか…。」(南部)
  「あの半年の特別訓練が何を意味してるのか…ヤマトに乗りこんでよくわかった。
   南部は誰と一緒だったんだ?」(山本)
  「俺は太田とだった。」(南部)
  「そうか、俺は加藤とだった。その半年で自分の身をしっかり管理しないと相手に
   迷惑がかかる、とか二人しかいないから与えられた任務をしっかりこなさないと
   後回しにした時自分にも相手にも負担がかかる、とか…自己管理をしっかりしないと
   ダメだって…。まぁ加藤は加藤だから…いろいろ大変だったけど加藤は加藤で自分
   なりに考えてて…その時何となく二人で仕事を分担するのが自然と分けられるよう
   になって…加藤がリーダーになっても二人の関係は変わらなかった。古代は加藤が
   リーダーでも必ず加藤と俺を呼んで打ち合わせしてたし…」(山本)
  「そうだな、俺も戦闘班の打ち合わせ出てたけど時々リーダー山本の方がいいんじゃ
   ないか?って思った事何度もあったぞ?」

南部は当時を思い出し少し笑いながらそう言った

  「加藤は直感タイプだったからな。俺はそれを言葉にしたり形にしたりしてたからな
   いいコンビだったろ?」

山本は得意げにそう言った。