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続 さらば宇宙戦艦ヤマト 7

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  「古代は何か言ってた?」

マザータウンの見える海に近い丘で島は腰をおろしてサーシアに聞いた

  「いろいろお話したわ。叔父様は何も後悔していない、って…。そして島さんに伝えて
   ほしい…って。“すまなかった”って言ってたわ。自分一人で行く事で島さんだけ
   じゃなくヤマトに乗っていた誰しもが“一緒に行きたかった”と後悔してるだろう、
   って。でもやっぱり島さんに自分の未来をかけた、ってそう言ってたわ。」(サーシア)
  「…まったく…」

島は“勝手だな…”と思いながら聞いていた

  「そして島がいたから…あの時あの4人がいたから自分も頑張れた、って。違う学校
   へ行っていたら全く違っていたかもしれないって…。」(サーシア)
  「古代が?そう言ってたのか?(驚きながら)」(島)
  「えぇ…本当に同じ戦艦に乗れて…一緒に戦う事が出来て本当によかった、って。
   そして最後にこう言ったわ“ヤマトを一人占めして悪いな…ユキの亡骸を抱いて一人
   残った時なぜか心は穏やかだった。自分の人生振り返る時間もなかったけど幸せだった
   時間は短かったかもしれないけど誰よりも幸せだった、って言える。家族のような
   仲間に出会えて家族になれる人と出会って…こんな幸せな事はない。そのターニング
   ポイントはあの予備生だったんだ”って。」

島はサーシアの言葉を聞いていて涙が出てきてしまった

  「島さん、大丈夫?」

サーシアが心配して聞くと

  「いや、すまない。古代がそう思っていたなんて思ってなかったから・・」

島はそう言うと流れてくる涙をぬぐった

  「あとユキさんがね両親に会いにってくれてありがとう、って。ご両親の事はとても
   心配してたみたい。長官にもご迷惑かけて…好き勝手やってた娘だから申し訳ない
   と思うけど私ヤマトに乗って本当によかった、って思ってるって。ヤマトの戦士と
   して最期まで戦う事が出来たかな、ってちょっと疑問に思う事はあるけどみんなに
   囲まれて…私より幸せな人はいないかもしれない、って思うわ。結婚式なんてどう
   でもよかった。どうでもいい、なんて言ったらまた両親が怒るかもしれないけど私は…
   ただ古代くんと一緒にいたかっただけだから…今の方が幸せかもしれない。」(サーシア)
  「ユキ…らしいな。」

島は真っ赤な目で笑った

  「ユキさんすっごい幸せそうに笑ってた…。」

すこし寂しそうにつぶやくサーシア

  「島さん、私本当にユキさんに似てるの?」

と聞いてきた

  「うん、とても似てるよ。もう少しユキは細かったけどユキがもう少し若ければもっ
   と似てるのかもしれないよね。…どうして?」(島)
  「だって…すっごくキレイなのよ?お母様みたい…。」(サーシア)
  「ははは、スターシアさんもきれいだよね。ユキはまだ若いからお母さんと一緒に
   されると複雑な心境になるかもしれないな。」(島)
  「ねぇ島さんもユキさんみたいなひとが好きなの?」(サーシア)
  「う~ん、ユキはねキレイなだけじゃなかったんだ。仕事もすごい出来てね…。
   ヤマトの中でも男顔負けの仕事っぷりだったんだ。だからみんなユキの事が大好き
   だったんだよ。古代もそんなユキだったから好きになったんだ。」(島)
  「ふうん…そうなの。」(サーシア)
  「ちょっとサーシアちゃんには難しいかな」

島がお茶らけてそう言ったが

  「もう、友達すらいないんですもん…わからないわ。」

というサーシアの言葉に一人、っきりという寂しさが伝わって来た

  「サーシアちゃん、この航海で通信衛星を幾つか置いてるんだ。これからはいつでも
   地球と連絡が取れる状態になる。だからもう一人じゃないよ。」

島がそう伝えると

  「じゃぁ時々島さんや南部さんとか…みなさんとお話しできるのね?」

サーシアの顔が明るくなる

  「そうだよ、時々だけどこのYUKIで来るから。」(島)
  「本当?嬉しい!」

サーシアはそう言うと島の両手を取って

  「ありがとう!」

と言って笑った。島は思わずドキっとしてしまった

  (相手はどうみても小学生だぞ…しっかりしろ、大介!)

島は自分にそう言い聞かせた