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激ニブ星の恋人?

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その二、

やってきた桂が多勢に無勢をものともせずに向かってきた者を全員倒した。
その様子を高杉は悠然と見る。
桂は刀を鞘にしまう。
その視線がこちらに向けられるまえに、高杉は船室の屋根を見あげた。
「ヅラ、あれ見ろ、銀時が来てる」
その船室の屋根の上では、銀時が似蔵と戦っている。
「紅桜相手にやろうってつもりらしいよ」
銀時は船室の屋根の上で似蔵と戦いながら、ヅラを返せー!と怒鳴っている。
「クク、相変わらずバカだな。生身で船艦とやり合うようなもんだぜ。よほど、おまえのことが大切らしい」
桂も船室の屋根の上を見あげる。
その視線の先で、銀時が、ヅラを返せー!と怒鳴りながら似蔵に斬りかかっている。
「……もはや人間の動きではないな。紅桜の伝達指令についていけず、身体が悲鳴をあげている。あの男、死ぬぞ……」
「いや、ちょっと待て、似蔵より先に銀時のことを気にかけてやったらどうだ」
「貴様は知っていたはずだ。紅桜を使えばどのような事になるか。仲間だろう、何とも思わんのか」
「いや、だから、そのまえに、少なくともおまえは銀時のことを気にかけろよ。深い仲なんだろ?」
「深い仲? ああ」
「認めたか」
「俺と銀時は大親友だからな」
「……え」
「友情という強い絆で結ばれているんだ」
「ちょっと待て、銀時はおまえにおまえのことが好きだとか言ったことはねーのか……?」
「ああ、何度もあるぞ。友人としての絆を深めたいらしい」

気づいてさえいねー!

高杉は驚愕する。

二十年間、まっっったく進歩なしかよ!!!

「刀は斬る、刀匠は打つ、侍は……なんだろうな」
「どうした、高杉、力が抜けたような声で。台詞、棒読みだぞ?」
「まァ、なんにせよ、一つの目的のために存在するモノは、美しくてしなやかで美しいんだそうだ。剣のように」
抜き身の刀を手に、桂に背を向けて立ちながら、高杉は涙していた。
同じ男として銀時に深く深く同情して。







作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio