激ニブ星の恋人?
「なんだ?」
銀時が眼を向けた。
そちらのほうに近づいていく。
すぐそばまで行くと足を止め、じっと銀時を見る。
「一体ェ、どーしたんだ」
「……こんなわけのわからん状態が続くのは嫌だ」
桂は銀時に告げる。
「やってみたら、ハッキリするかもしれん」
心を決めた。
桂は銀時に襲いかかった……!
「えっ、ちょっ、ちょっと待て……!」
戸惑い、制止する銀時にかまわず、その身体をソファへと押し倒す。
「えーッ、えーッ!? オメー、なに考えてんだ!!??」
「俺のことが好きなんだろう?」
「いや、たしかにそうだが! だが、こりゃ、なんか違うだろ!!」
銀時は猛抗議する。
だから、桂は眉根を寄せた。
「俺に抱かれたいのではないのか……?」
てっきりそういうことだろうと思っていたのだが。
「ちげーよ!!!」
銀時は思いっきり否定し、身体を起こした。
さらに、戸惑っている桂をとらえ、今度は逆に押し倒す。
押し倒されて、桂は眼を見張る。
「えーッ、えーッ!? おまえ、なにを考えているんだ!!??」
一体なんなのだ、この状況は!?
「なにって、俺がやりてーことやってんだ」
銀時は桂を見おろして、ドスのきいた声で告げた。
いたって真剣な表情である。
その顔が近づいてくる。
「まさか、おまえ、入れるほうがやりたかったのか……!?」
そんなことは想像すらしていませんでした。
などという言い訳が、今さら、通用しそうにない状況である。
桂の腕を押さえつける銀時の力は、あまりにも強い。
「銀時、やめろ!」
止める。
しかし、すでに距離は詰まっていた。
顔の近くに気配を感じたので、とっさに背ける。
すると、桂の左腕から銀時の右手が離れ、その手が桂の顔のほうにきた。
上を向かされる。
「銀」
キスされた。
ただし、おでこに。
銀時の身体が離れていった。
けれども、完全には離れず、ソファに身を横たえた桂を見おろしている。
そして、言う。
「あのなァ、こっちは、そんなヤケクソみてーに関係進められても嬉かねーんだよ」
「……」
「いい返事してほしいって気持ちはたしかにあるが、無理ならそりゃしょーがねェ。ただ、結論を、それこそ今みてェに急がねェでほしいんだ」
「……」
なにも言い返せなかった。