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激ニブ星の恋人?

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カップル限定!コスプレ大会!!の当日。

「それにしても、書類選考が通って良かったですよね」
新八は会場である野外ステージを眺めて、言った。
この大会は書類選考があり、それが通らないと、この本戦には出場できないのだ。
会場にはテレビ局のスタッフも多くいる。
本戦の様子はテレビ放送される。
町内会の催し的なものではなく、本格的な大会であるらしい。
「まァ、これが俺の実力だ」
「実力もなにも、普段の写真と簡単な略歴を送っただけじゃないですか」
しかも、その普段の写真というのが、いつものごとくだらけまくっているところを撮影したものだった。
あれでよく書類選考に通ったなと、新八は思う。

ふと。
新八の視界に、知り合いの姿が入ってきた。
「九兵衛さん!」
声をかけた。
「ああ、新八君か」
きりっとした表情で言い、九兵衛が近づいてくる。
しかし、いつもの男装ではない。
「九兵衛さんも、この大会に参加するんですか?」
「ああ」
九兵衛はメイド服を着ていた。
はっきり言って、似合っている。
かなり可愛い。
「知らないあいだに応募されていて、書類選考が通ったという知らせが着て、それを初めて知ったんだが、一緒に出場してくれと泣いて頼まれたからしかたなく出場することにした」
「……この大会って、カップル限定ですよね、だれと出場するんですか?」
カップルとして九兵衛が希望する相手はお妙だろうが、姉がこの大会に出場するとは聞いていない。
「アレだ」
九兵衛は背後を親指で指さした。
そこにいるのは、東条だ。
いつもの和装ではない。
なんのコスプレをしているのか、すぐにわかった。
執事だ。
これも、また、似合っている。
あのひと、あんなふうに真面目な感じにしていたら、結構かっこいいのに。
そう新八は思った。
だが、あの中身はアレである。
ソレで、全部、だいなしだ。
それはともかくとして、この柳生コンビは強敵になりそうだと感じる。

「桂さんの着替えはまだ終わらないんでしょうか?」
柳生コンビが去ったあと、新八は聞いた。
「ああ、そーみてーだな」
紋付き羽織袴姿の銀時が答えた。
平静を装っているが、ドキドキしているらしいのがバレバレだ。

そして。

桂がやってきた。

もちろん、白無垢を着ている。
花嫁姿、だ。

「銀時」
そう呼びかけて、桂はその顔を銀時に向けた。

クリティカルヒット!!!!!

銀時は1000000のダメージを受けた!
鼻血を出して倒れた!
もう立ちあがれなさそうだ!

「銀さん!」
「銀ちゃん!」
新八と神楽は銀時のそばに腰をおろした。
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫アルか!?」
ふたりがかりで、倒れた銀時の身体を揺さぶる。
銀時は閉じていたまぶたをうっすらと開けた。
「俺ァ、もう死んでもいい、今なら幸福の絶頂の中で死ねる……」
なにかに酔っているように、つぶやいた。

「ダメっス!!」
厳しい声が飛んできた。
また子である。
「これからまだまだすることがあるっス! 死んでる場合じゃないっス!」
そう言って、銀時の身体に馬乗りになり、銀時の頬をバシバシと容赦なく平手打ちした。
「また子、きてたアルか」
神楽が話しかける。
すると、また子は平手打ちをやめて、さらに銀時の身体の上からどく。
また子はうなずく。
「あれから前進したどころか、逆方向に進みかけてるってウワサを聞いたっス! だから、また協力するっス!」
「あの、じゃあ、もしかして、この大会って……?」
新八が聞くと、また子は力一杯うなずいた。
「万斉の企画っス! もちろん晋助様のアドバイスもあったっス!」
「……鬼兵隊って、暇なんですね」
その新八のツッコミは、まるでそもそも発言されなかったかのように、無視された。

そして、カップル限定!コスプレ大会!!の本戦が始まった。


作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio