二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

激ニブ星の恋人?

INDEX|72ページ/87ページ|

次のページ前のページ
 

名前を呼ばれたが、それを無視する。
「じゃあな」
銀時は逃げるように居間をあとにした。

日付がクリスマスイブからクリスマスに変わったあとの、夜遅い時刻である。
外は雪まじりの冷たい風が吹いている。
ホワイトクリスマスだ。
あんまり嬉しくねーけど。
寒いから。
そう思いながら、銀時は鼻をずずっとすすりあげた。
「早く家の中に入れ」
土間に立っている桂にせかされた。
だから、銀時は家の中に足を踏み入れる。
そのまま土間を進み、上がりかまちの近くでブーツを脱ぐ。
桂が玄関の戸を閉め鍵をかけているらしい音が聞こえてきた。
そのあと、ふたりで居間のほうへ移動する。
「万事屋でちゃんとサンタしてきたのか?」
桂が問いかけてきた。
きものを着ているがいつものきものではない。
寝間着らしい。
風呂に入ったあとなのだろう。
その身体から、かすかに良い香りが漂ってくる。
「そうするつもりだったんだけどよォ」
銀時はまた鼻をずずっとすすりあげた。
「なんか、いろいろあって、散々だった」
万事屋にサンタを名乗る者が銀時以外にも複数あらわれて、サンタの座をめぐる戦いになったのだ。
戦って負傷までしてしまった。
「まァ、おまえにはよくあることだな」
「で、オメーはどうなんだ? あんなカッコして店に出て、客に変なことされなかっただろーな?」
あんなカッコとはミニスカサンタの格好のことである。
「ああ、ステージで少し踊らされて、それで終わりで、そのあともう帰っていいと言われたからな」
席で客の相手をさせられることはなかったようだ。
「そーか、そいつァ良かった」
しかし、あの格好を他の男に見られたと思うと、まったく嬉しくない。
不愉快だ。
心が狭いですからねェ、俺ァ。
そう胸の内で開き直る。
やがて、居間に到着した。
作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio