二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

激ニブ星の恋人?

INDEX|75ページ/87ページ|

次のページ前のページ
 

桂が眼を見張った。
切れ長の、長い睫毛に縁取られた、綺麗な眼だ。
その眼差しが胸に迫ってくる。
胸に残って、離れているときも思い出したりする。
「……俺は」
形良い唇が動く。
「雪が降る寒い中に、おまえを放りだすほど、薄情じゃない」
つまり、暖かいこの家にいてもいいということ。
泊まってもいいということ。
銀時は軽く笑う。
「オメーはちっとも薄情じゃねーよ」
手を伸ばす。
「むしろ、情に厚いほうだろ。厄介なぐれェに」
桂に、その頬に、触れた。
その小さいころから知っている。
長いつき合いだ。
よく一緒にいた。
一緒に遊んだ。
一緒にバカをやった。
冗談を言い合った。
ケンカもした。
説教されて、耳が痛かったこともある。
でも、それはいつも、銀時のためを思ってのこと。
支えてくれた。
つらいとき、そばにいてくれた。
ともに戦った。
背中を護り、そして、背中を預けてくれた。
あたりまえのような顔をして。
いつだって。
自分のことよりも大切にしてくれて。
思い出すと、胸の奥で震えるものがある。
わきあがってくるものがある。
「好きだ」
それは言葉となって口から出た。
こちらに向けられている桂の瞳が少し揺れる。
頬にかすかな笑みが浮かぶ。
嬉しそうな表情。
その顔に見とれる。
眼に見えない力で引き寄せられる。
作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio