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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 1

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  「…まぁ島くん、座って…」

三人は座らず立ったまま話してるのに守が気付きとりあえずソファーに座らせた。

  「…いきさつを聞こうか?」

守が島に声を掛けた

  「最初は…みんなと一緒で…サーシァがかわいくて…誰も知らない環境に
   慣れるまでは出来るだけ一緒にいてあげよう、って思っていたんです。
   だけどだんだん自分の感情がコントロールできなくなって…守ってあげ
   たい、から一緒にいたい、に変わっていきました。」(島)
  「島くん、いい顔をしているよ。」(守)

守にそう言われ島は守の顔を見た

  「YUKIに乗ってイスカンダルに来たとき島くんは今にも自殺するんじゃ
   ないか、と言う顔をしていた。だけど今回は違う。いい顔をしてる。 
   前回と同じ顔だったら許さないけど今の島くんならサーシァを任せる事が
   できるよ。…サーシァを頼むな。しっかり導いてほしい。」

島は守にそう言われて敬礼してしまったが

  「軍人として導く、ってわけじゃないんだからここで敬礼はないだろう?」

守が笑うとスターシアも笑った。

  「妹が地球の懸け橋となり私と娘が地球の方と…妹のおかげだわ。」

スターシアの眼に涙が溜まっていた

  「ねぇ地球でのサーシァの話をしてくれるかしら?」(スターシア)
  「そうだな、詳しい話を知りたいな。」(守)

島はイスカンダルから地球への旅の間の事、地球について森夫妻に預けられる前に藤堂宅でたのしそうに過ごしていた事…余りに楽しくて森夫妻の所へ行く事にとても不安を抱いていた事などを告げた。

  「以前、守さんの実家があったところに古代が別荘を建てました。今森夫妻に
   そこに住んでもらっています。古代は俺たちやユキの両親にいつでも
   使ってくれ、と言っていました。実際古代とユキは本部のすぐそばの寮に
   入っていたので俺たちにお披露目した時だけしか行ってないかもしれま
   せん。海が眼の前に広がって…サーシァも喜んでいました。イスカンダルの
   マザータウンの前の海を思い出してたんだと思います。
   古代が建てた自宅で1年、中学校生活を送ってそれから訓練生になりま
   した。ただの訓練生だと今まで勉強したことが無駄になってしまうので
   特待生を狙って受験しました。特待生になれましたが俺らと同じで
   夏休みも春休みもない生活だから大変そうです。だけど訓練学校が
   横須賀なので土日の連休はいつも森さん宅に戻っています。その時中学
   時代の友達と遊んだり長官のお宅へお邪魔したりしてるみたいですね。
   勉強は良くできると太田が言っていました。太田は今訓練学校に講師と
   して出入りしています。そして相原の彼女が長官のお孫さんが基地に出
   入りしてるのでしっかり見守られています。そう、その訓練学校の教頭が
   橋本先生なんですよ守さん同級生でしたよね?(守が頷く)今現在、
   サーシァを取り巻く環境は整っていると思います。
   森さん夫妻とサーシァは本当の親子のようです。もともとユキとサーシァ
   が似てるので家族というくくりにしても違和感がない、という感じだと
   思うのですが森さん夫妻がユキにしてやれなかった事をし直している、と
   いう感じなんです。スターシアさん、安心してください。サーシァは
   大丈夫です。」(島)
  「ありがとう、島さん。これからもサーシァの事頼みます…ところでミオが
   地球へ向かったらやはり同じお宅へ、となるのかしら?」

スターシアが聞くと

  「はい、…サーシァとミオちゃんは姉妹ですし…ミオちゃんもサーシァと
   一緒の方が安心だと思うんですよね。」(島)
  「そうね、一度会ってるしね。…でも…」

スターシアは不安そうな顔をした

  「サーシァは大丈夫だったけどミオも大丈夫という保証はない…のよね。」

先ほどアナライザーは地球の環境に適していると言ってはいたが…

  「だけどここにいても何もないわ。私たちが老いて死んで行くのを見るしか
   ない…それだけの為にここに居させるわけにいかないの。島さん、お願い。
   サーシァは自分の意志で地球へ行く決断ができたけれどミオはダメ…私達が
   追い出すようにしないとここから離れないと思うわ。」