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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 2

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  「では私たちは戻ります。」

島と南部は藤堂の自宅を後にした。

  「うむ、今日は休暇だと言うのに悪かったな。ありがとう。姉妹水入らずで
   今日は休ませるよ。明日は私が三浦に送って行くから…」

藤堂がそう言うと

  「長官ご自身で、ですか?私が…」

島がそう言うと

  「いいんだ、久しぶりにユキの両親にも会いたいしミオと会わせておくのに
   ちょうどいいと思うんだ。」

藤堂はおじいちゃんの顔をしていた。

  「了解しました…では失礼いたします。」

島と南部は敬礼して藤堂宅を辞した。






  「やはり姉妹顔を合わせるとあんなに表情が豊かになるんだな。」(南部)
  「そうだな、YUKIの中では絶対見せなかった笑顔だったな。だけど一緒に
   食事に行ったからかよくしゃべってくれたな。」(島)
  「そういえば島はどうやってサーシァを口説いたんだ?」

南部の突然の突っ込みに島は固まった

  「そろそろいいだろ?教えろよ。ユキに似てたからか?」

南部の言葉に

  「バカ、違うよ!確かに似てるけど…」(島)
  「似てるけど違うんだ。いい子になろうとして無理してて…少しでも力に
   なりたい、って思ったんだよ。」

島は火星で命を落としたサーシァを思い出していた。

  「不安だらけで地球へ来たもう一人のサーシァさんを思い出すんだ。ひとりで
   地球へ来て…志半ばで命を落として…サーシァには幸せになってほしいって
   思ったんだ。ただそれだけなんだ。」(島)
  「ふぅん…それで自分が幸せにしてやろうと?」(南部)
  「バカ、んな事考えられないよ。普通に…一緒にいられればいいかな、って
   思ったんだ。」(島)
  「ふぅん…」(南部)

島は自分がペラペラ話してる事に気付いた

  「南部!相原に言うなよ?あいつヤマトの広報だから…!」

南部はニヤニヤしている

  「何がおかしい?」(島)

少し島のドスの聞いた声…普段の温厚な島を知っている人が聞くと驚くだろうが南部はお構いなしだ。

  「別に?だけど参考にならないな。ミオはまだ小学生だから…サーシァは
   地球に来た頃高校生みたいだったもんな。休みの日にちょこちょこどこか
   連れていたら喜ぶかな?」(南部)
  「あぁ、喜ぶと思うよ。俺も協力するから連絡くれよ。」(島)
  「そうだな、島が来ればサーシァもくるだろうしな。」(南部)

島と南部は英雄の丘に来ていた。イスカンダルから地球に戻って来た時クルーで来た時ミオは藤堂と一緒に帰ったのでここへ来ていない。

  「やっぱり…なぜイスカンダルと地球がこうして行き来するようになった
   のかをミオに教えたいな。」

南部は沖田を見上げながらそう言った。島もうなずく。ふたりはそれぞれの想いをレリーフに伝えながら寮に戻って行った















  「お姉様は島さんが好きなの?」

ミオがサーシァに聞いた。

  「え?」

サーシァが驚いた様子で聞き返した

  「島さんもお姉様が好きなのね。ずっと見てたもん。お父様とお母様みたいに
   なるの?」

サーシァは単刀直入で来たミオに何も言えなかった

  「私、島さんがお姉様と一緒にいるの賛成よ。YUKIのなかでずっと一緒だった
   けど絶対私が一人ならないようにしてくれてたわ。」

ミオが嬉しそうに言ったので

  「ミオもいい人って思った?」(サーシァ)
  「うん。」(ミオ)
  「そう、島さんっていい人よね…島さんはねとても有名人なの。だから一緒
   にいると誰もが振り向くのよ。だからちょっとキツイ時もあるんだけど…
   だけど…一緒にいると安心なの…そっか…そうなんだ、実は私は島さんと
   お付き合いしてるの。」

ミオは“お付き合い”の意味がよく判らなかったがなんとなく二人が好きあっててその気持ちが通じてる事がわかったので

  「そっか。よかった…ねぇ“お付き合い”って楽しい?」(ミオ)
  「そうねぇ…とても楽しいわよ。ただ…なかなか会えなくて…それが残念…
   かなぁ…島さんほとんど地球にいない人なの。」(サーシァ)
  「そうなんだ…お姉様寂しいんだ。」(ミオ) 
  「ううん、大丈夫なの。だって学校も忙しいし友達もいるし…友達がいなく
   て島さんだけしかいなかったら寂しくてイスカンダルに帰りたいって
   思うかもしれないけど…ミオも“学校”に行くようになると思うの。
   友達が出来たらまた違うと思うわ。」(サーシァ)
  「学校、って楽しい?」(ミオ)
  「学校は楽しいけど大変かな。いろんな人がいろんな考えているから…
   友達になれる人とダメな人といるの。」(サーシァ)