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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 2

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  「白色彗星…」(ミオ)
  「そう…お母様の夢にも出て来たし私の夢にも出てきたわ…まだ小さかった
   けれど覚えてる…とても怖くてお母様と一緒に寝た記憶があるわ。
   それが…地球に向かっていたの。ヤマトは…再び飛び立った…イスカンダル
   へ行った時は英雄だったのに…地球は復興しすぎてヤマトの事なんて忘れ
   かけていた…叔父様とその写真のクルーは元のクルーに声を掛けて有志で
   ヤマトに乗り込み地球を飛び立ったの…“反逆者”と言われながら…ね。
   その行くと決めた日の翌日は叔父様とユキさんの結婚式だったの。」

サーシァの言葉にミオが息を飲んだ

  「叔父様はヤマトに乗りこむ前の艦で奇妙な通信を傍受していたの。そこに
   白色彗星…これは偶然じゃないと思ったのね。だけど地球防衛軍は新造艦が
   あれば彗星を破壊できると思ってしまったの。結論から言ってヤマト以外の
   防衛軍の戦艦は全滅…結局最後はヤマトが白色彗星を倒し…全ては終わったの
   だけど防衛軍はヤマトも失ってしまったの…白色彗星の中に都市帝国があって
   またその中に超巨大戦艦がいて…ヤマトは…特攻したの…。」

サーシァは涙をこらえて話した

  「ヤマトは地球を飛び立って最初に例の通信主を探したの。きっと白色
   彗星の事を知ってると信じて…ヤマトはその主を探し当てたわ。その方が
   テレサさんと言う方で英雄の丘にも地球を守った女神として残されているわ
   テレサさんは反物質世界の人で白色彗星帝国のズオーダーに怖れられ
   テレザートに幽閉されていたのをヤマトが救出したけど反物質の方だった
   から手を取り合って戦う事は出来なかった…最期、ヤマトが特攻する時に
   どこからともなく現れてヤマトと共に宇宙空間へ消えたそうよ…。」

ミオは涙を流しながら聞いていた

  「壮絶な…ガミラスとの戦いより酷かった、って…YUKIが月と地球の間で
   献花…お花を宇宙空間にまいたでしょう?そこがヤマトの消滅ポイント…
   そこを行き交う宇宙船はかならず黙とうを捧げるの。ヤマトとテレサさんへ
   思いを込めて…そして…ヤマトのクルーはお父様に叔父様が亡くなった事を
   伝えるためにYUKIに乗ってイスカンダルへ来たの…。」(サーシァ)
  「そうだったの…それでお姉様は地球へ…だから私も…」(ミオ)
  「お母様はイスカンダルの女王だからイスカンダルから離れる事はない、と
   そう言い続けてきたわ。だけど私はもう一つの故郷ができた…イスカンダル
   にいても何も始まらない…お父様とお母様を見送った後…何も残らない…
   ミオが産まれていたとしても…イスカンダルにいれば何不自由なく暮らせる
   けれどただ老いて行くのを待つだけの人生になってしまう…お母様は
   お父様を得る事が出来たけどこれから先そのような事があるとすれば奇跡
   だ、って…。」(サーシァ)
  「お姉様はお父様が地球の方って知っていたの?」(ミオ)
  「いいえ、突然宇宙船がイスカンダルにやってきて…戦艦だったから驚い
   たわ。だけど真っ白で…青い空に浮かぶ雲のようで…とてもきれいだった
   の…戦艦なのに“怖い”というイメージではなく本当に雲、って感じ
   だったわ。今思うとクルーの気持ちが私の中に流れていたのかもしれない
   って思うの。わかるでしょう?いい人たちばかりで…怖い人いないでしょう
   あのYUKIはヤマトのクルーそのものなのよ。」(サーシァ)
  「…そうね、私も怖い、って思わなかった…ちゃんとした戦艦だったのに」

ミオも思い出したように言った

  「地球にはイスカンダルにないものがたくさんあるわ。反対にイスカンダル
   にしかないものもあるけど…寂しいけど…その寂しさを埋める事は充分
   すぎる楽しい事があるの。だから大丈夫よ。」(サーシァ)
  「お姉様はイスカンダル人と言うのを隠しているの?」(ミオ)
  「えぇ…残念だけどね。仕方ないの…もしも私がイスカンダルの王家の血を
   引く者と分かれば犯罪に巻き込まれる可能性があるのよ。たとえば誘拐…
   さらわれてお金で解決できればいいけど防衛軍が隠してるイスカンダルの
   技術だったりダイヤモンドとかを要求されるかもしれないわ。危険な事を
   避けるためにあえて地球人として生活してるの。だからミオも…ね?
   特別扱いを受けてもなにも面白くないわ。普通に過ごす事がとても幸せで
   楽しい事なの。」

サーシァはそう言って写真の中のユキを見た