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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 3

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翌日、南部の実家にユキの両親がミオを迎えにやってきた。

  「すみません、大変お世話になりました。」(森父)
  「ミオちゃん、またいらして。」(南部母)
  「ミオ、またね!」(クルー)
  「ありがとうござました!」(ミオ)

大きな門のところでミオがクルー全員と南部の母に見送られエアカーに乗り込んだ。運転席に父、後部座席に母とミオが座った。

  「ねぇお父さん、お母さん。私もう、学校行きたくない。」

ミオは唐突に話し始めた

  「ミオ?」

母が驚いた顔をしてミオを見た

  「なぜ?」(母)
  「知りたいこと、それじゃないの、って事たくさんあるしもっと先の事知り
   たいのになかなか進まなかったり…それに…余りクラスメイトと話が合わ
   ないの。つまらなくて…休み時間は図書館で本を読むんだけどもう、読む
   本もないし…もっとたくさん勉強したいの。昨日、たくさん勉強できて
   とても楽しかった。まだ自分が何をしたいのかわからないからこそたく
   さん勉強したい…あそこじゃもうつまらないの。」(ミオ)
  「ミオ…そうよね…物足りないわね。昨日長官とその話していたの。いいの、
   もう、学校へ行かなくていいわ。学校へ行く代わり…の事なんだけどそれを
   長官に相談するから少し待って。お勉強できる環境を整えるわ。」

母はなぜだかほっとしてる自分がいる事に気付いた。

  (この子はやはり大人だわ…きちんと話さないといけない。)

  「車の中で話す事じゃないと思うんだけど…ミオ、聞いてくれる?」

母はミオの手を握った

  「ミオはね、ちょっと特別なの。地球では知能指数といってIQというものが
   あって…普通の人はIQ100なの。120越えると天才、って言われるんだ
   けどミオはそれが160を越えてるんですって。だから普通の授業がつまら
   ないものになってしまうの。で、国立の小学校でもう教える事がありません
   って言われちゃって…で、昨日、長官に相談したのよ。今日、その話を
   持ち帰りしてくれてるんだけどお父さん“学校には通わせない”って言って
   帰って来たの。ユキの時は然るべき学校…ユキの場合は医師になりたかった
   から医者になるための学校をあっせんしてくれたわ。だけど今回はそれも
   なにもなし。だから長官を頼ったの。アナラナイザーと一緒に勉強して
   長官の話を待ちましょう。」

ミオは母の話をじっと聞いていた。

  「そうだ、ミオ。好きなことが見つかるまでいろんな事を試してみなさい。
   自分が何をしたいのか、何が合っているのか…時間はいっぱいある。
   サーシァは時間がなかった。だけどYUKIで自分の道を見つけた。それはある
   意味ラッキーだったと思う。ミオはYUKIの中でなにか見つけられたか?」

父が運転しながら聞いた。

  「ミオね、YUKIの中でイスカンダルの鉱石を調べる仕事をしていたの。
   それがとても面白くて…南部さんの自宅にラボがあってお母様がそのラボを
   貸してくれたからすごいたくさん実験したの。失敗もしたけど…。」

ミオは生き生きしていた。

  「でね、今日端末ひとつ預かって帰って来たの。すごいのよ?真田さんって
   言う方のなんだけど多分今まであった人の中で一番すごい、って思った。
   聞いたら先の大戦で亡くなった、って聞いて…一度でいいから会って話を
   したかったな、って思うぐらいよ。」(ミオ)
  「真田さん…」(母)
  「お母さん知ってる?」(ミオ)
  「ユキを面倒見てくれていた人だわ、きっと…科学局の中でもすごい方で
   あなたのお父様と同期だったはずよ。」(母)
  「そうなの…お父様の…」(ミオ)

ミオはこの端末が自分を呼んでいるようでそっとなでた。