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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 3

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  「あ、お母さん。」
  <ミオ?聞いたわ。南部さんのところで夕飯お世話になるって。お父さんと
   お母さん、ちょっと学校にいかないとダメみたいだからちょうどよかったって
   思ってるの。>
  「学校?なんで?」
  <わからないけど…なんでも飛び級の事で、って…。>

ミオの隣で会話を聞いていた南部が会話に入った。

  「こんにちは」
  <あら、南部さん、お世話様です。>
  「こちらこそ。…これから学校ですか?多分飛び級のレベルが普通じゃない
   から呼ばれたんでしょうね。今日、ミオこちらで預かりましょうか?部屋は
   たくさんありますし明日ちょうど土曜日ですから…」
  <あら、そんなお夕食だけでも申し訳ないのに>
  「大丈夫ですよ、反対にうちに泊まってくれたら私も安心して飲めますし…
   それは冗談ですがメインクルーにも声を掛けています。あ、サーシァは?」
  <今日は泊まりの研修があるって聞いてるわ>
  「う~ん、残念。ミオは責任を持って南部重工業がお預かりします。
   森さんはゆっくり先生と話し合ってきてください。」

南部がにっこり笑ってそう言うと

  <ではお言葉に甘えていいでしょうか?>

母が観念したように言うと

  「ありがとうございます。無理いってすみません。」

南部がにこやかに言うと

  <その笑顔で言われたら絶対帰ってらっしゃい、って言えないわ。南部さんが
   モテる秘訣もそこにあるのね。サーシァからいろいろ聞いてるわ。
   ミオ?失礼のないようにね。>
  「はい、気を付けます。」

ミオは学校の事が心配だったが

  <学校の事は任せて…決めるのはあなただから私たちは話をきくだけよ。
   あなたの好きにしていいんだから…>

母の言葉にミオはほっとした

  <じゃぁ切るわね>

ミオの携帯は切れた








  「研究内容、見させてもらったけど…小学生、じゃ勿体ないよ。独立して
   ラボ持たせてやったっていいと思うんだけど。」

南部 雄大が運転しながらつぶやくように言った

  「そう思うだろう?ミオは天才だからね。地球防衛軍科学局南部研究所…
   みたいなの作って出向できるよう長官に頼もうか?」

南部もそれに乗る

  「だけど彼女のその頭脳、ほしがる人間はいるともうから気を付けた方が
   いいと思う。できるだけ一人で行動しない方がいいかもしれない。
   そう思うと早めに防衛軍の中に入った方が誰かしら近くにいていいのかも
   しれないな。」(南部 雄大)
  「そうだな。」(南部)
  「そんな…私…」

ミオが謙遜して言うが

  「国立の小学校だからと言って全く安全とは言い切れない。ミオの頭脳に
   気付いた他の研究者が誰かを使って拉致しようかと計画するかもしれない
   現にIQの高い子供の誘拐が増えている。それでなくても子供自体が少ない
   からちょっとでも優秀な子はそれなりの危険がある、と言う事だ。」

南部 雄大の言葉は嘘ではなかった。確かにガミラスとの戦いで人口は激減、被ばく、二次被ばくで子供の産めない女性や子供を造れない男性が増えていた。その中で産まれてくる健全な子供はそれだけで価値がある…そのうえでIQが高ければもっと高く売れる、という事だった。

  「人身売買か…いつの時代の事なんだか…」

口ではそう言っているが南部の頭の中はミオを安全なところに居させるためにどうしたらいいのか考え始めていた。