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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 4

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  「ミオ、ドレス届いたよ。」

南部がゲストルームにいたミオを呼んだ。

  「……初めまして…。」

南部の横に初めて見る男の人が立っていた。

  「ミオ、こちら俺の母方のいとこの須藤悠輝…デザイナーなんだ。今晩着る
   ドレス持ってきてくれたんだ。選んでみて。」
  「初めまして。こんなかわいい子が着てくれるならもっとたくさん持ってきたのに。
   数、少ないけど見てくれる?少しなら直す事出来るから…。」
  「ミオちゃんのドレス姿早く見たいわ。おばさん楽しみだわ。」

4人はリビングに移動して悠輝の持ってきたドレスを広げた。

  「うわぁ…」

悠輝のバッグから色とりどりのドレスが何着も出てきた。

  「高校生って一番難しんだよね。大人っぽいのが似合う子とそうじゃない子と
   いるから。ミオちゃんは年相応だね。明るい色より落ち着いた色の方が
   似合うかな。」

ドレスは赤やレモンイエロー、きみどり、深い緑などがあったが南部とミオは一つのドレスの色を見つめていた。

  「これ?」

悠輝は二人が見てるドレスを手に取った。それはスターシアのドレスの色を思い出すような空と海が同化した色だった。

  「着てみる?」

悠輝はミオに渡すと素直に受け取った。南部の母が隣の部屋に移動させた。




  「康雄、かわいいじゃないか。」(悠輝)
  「あぁ、そうだろ?時々うちにくるんだ。」

南部はミオが着替えてる部屋を眺めながら悠輝に言った。

  「お前の彼女じゃないの?」(悠輝)
  「ん?違うよ。」

即答する南部。

  「じゃあなに?」(悠輝)
  「同僚の妹。だけど母さんにしたら娘みたいな感じかな。よく遊びに来て
   母さんと仲良くしてるし。時々俺は蚊帳の外っぽい時あるからな。」(南部)
  「康雄の彼女じゃないんだよな?」(悠輝)
  「そうだってば。」

南部が面倒臭そうに言うと

  「俺が立候補するって言ったらどうする?」

南部は悠輝の言葉に驚いた。そしてその反応を見た悠輝は

  「ははは、冗談だよ、冗談。お前、なんて顔してんだよ。」(悠輝)
  「ははは…そうだよな、冗談だよな。まぁミオは人見知りが激しいから。」(南部)

そんな話をしてる間にミオがリビングに戻ってきた。

  「どう?とっても似合ってると思わない?」(南部の母)

ふたりはミオを見て固まってしまった。ドレスに合わせてアップした髪がミオのほっそりしたラインを際立たせる

  「すっごい似合ってますよ…ちょっと…そうだな、裾の広がりを少し減らそう
   髪をアップしたらぐっと大人っぽく見えるからドレスも少しタイトにして…
   うん、いい感じ。じゃぁ一度脱いでくれますか?」

悠輝がそういうとミオは裾を気にしながら隣の部屋へ戻って行った。

  「ミオちゃん、ほんっとかわいいわ。うちで引き取りたいぐらい。」

南部の母はミオが入った部屋を見てつぶやく

  「ラボ、上げればいつも来てくれるんじゃないの?」

南部はテーブルのリモコンを取り出してアンドロイドを呼ぶとお茶の用意をさせた

  「あら、ごめんなさいね、お茶の用意もしなくて。」

南部の母はミオに夢中になってたのに気付いた。アンドロイドがお茶を運んできたときちょうどミオが戻ってきた。

  「お疲れ様。今、ちょっと直しちゃうからね。」

悠輝はカバンから裁縫道具を取り出してミオから受け取ったドレスを直し始めた。

  「すごぉい…」

ミオは針と糸で人が縫っている所を初めて見た。まじまじ見るミオに悠輝はやりにくそうに

  「そんなに珍しいかな?そんなに見てるとドレスに穴が開いちゃうよ。」

ミオは自分がどれだけ身を乗り出していたのか気付いて真っ赤になって身を引いた。

  「悠輝はプロだからね。魔法みたいだよね。」

そう言う南部も悠輝の手の動きに見入っていた。

  「康雄、靴とバッグ、おばさんと選んでよ。」

悠輝は手を動かしながら“もう一つのバッグに入ってるから”と言った。バッグにはどのドレスを着ても似合うような靴とバッグが入っていた。南部はミオの前に靴を並べるといくつかためしに履いてみた。バッグは母が物色していた。

  「よし、これでOK。靴とバッグ、決まった?」

悠輝が針を置くと三人をみた。無難な白のハイヒールに白のパールホワイトのバッグを選んだ。

  「完璧だね。じゃぁ、これ…」

悠輝が髪をアップした時用の髪飾りを切ったドレスの切れ端で作って渡した。

  「あら、ステキね。ミオちゃん、見て?もうすぐセットしてくれる美容師さん
   いらっしゃるからこれ、使ってもらいましょうね。」
  「ありがとうございます。」

ミオは素直にお礼を言うと悠輝はじゃぁ、と言って帰って行った。