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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 4

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  「あれ?森さんと南部さんがいない…」

揚羽が気付きフロアーを見渡すと廊下から相原が戻って来るのが見えた

  「秘書官…相原さんと南部さんはヤマトのクルー…廊下で何か話してたのか?」

揚羽はそっと廊下を覗いた。すると南部がミオを抱きしめていてさっと抱き上げた所だった。

  (こんなところで…ハデなヤツだな…森さんはそのへんにいる軽い女と違うぞ!)

その事を思った時揚羽はハッとなった。

  (俺は…森さんの事何も知らないのにどうしてそんな事を思うんだ?)


揚羽は今まで感じた事のない気持ちを感じていた

  (俺がヤキモチを焼いてる?それも南部さんに対して?俺は…森さんが好き
   なのか?)

揚羽も見た目がハデなので女性にはモテた。彼女が切れた事がなくいつもどこに行くにも女性が一緒だった。

  (あんな何も後ろ盾のない…頭しか使えない女のどこが…)

揚羽はミオへの想いは恋愛対象じゃないと思おうとするがいつもの白衣と違うドレスのミオが脳裏から離れなくなっていた。










  「着いたよ…」

南部はミオの手を引いて自宅へ連れてきた。前もって連絡しておいたのでお手伝いの女性が待っていた。アンドロイドもいるが目の前で起きた事を思うと機械の手より人の手の方がいいだろうと思って出迎えてもらった。

  「弥生さん、ミオの着替え手伝ってあげてくれますか?」

南部はそう言って白い手袋を取りながら言うと

  「かしこまりました。…ミオさん、あちらの部屋で着替えましょう。用意は
   してありますから…」

ミオはおとなしく弥生と呼ばれた女性について行った。弥生はミオが通う前から南部に仕える人で南部の家の細かな事を仕切っている女性でミオも慣れていた。





  「ミオさん、お疲れ様。シャワー浴びますか?」

弥生はミオの髪をほぐしながら聞くとミオはうなずいた。

  「では私は失礼しますのでどうぞごゆっくり…」

弥生はパーティーで何かあったのを感じたが何も言わずそっと着替えの部屋から出てきた。

  「ミオは?」

心配で待っていた南部が弥生に聞くと

  「シャワーを浴びる、との事ですので…しばらくしたら私が様子を見に行きます
   何か…大きなショックを受けた感じですね。」

弥生がそう言ったので

  「…俺がコスモガンで人を撃つ所を見てしまったんだ。止むを得なかった…
   見つかれば…ミオが撃たれたかもしれないと思うと…」

南部が説明すると

  「…ミオさんは康雄様のお仕事を理解されています。落ち着けば分かるはず
   です。少し様子を見ましょう。」

弥生は軍の出身で戦闘科出身だった。

  「何か飲み物お持ちしましょう。アルコールがいいですか?」(弥生)
  「そうだね…飲みそこなっちゃったから軽く…ワインでも。何かつまめるもの
   もあればうれしいかな。」(南部)
  「かしこまりました。少々お待ちください。」

弥生はそう言って部屋を出て行った






ミオはシャワー室に入って少しぬるめのお湯を頭から浴びた

  (怖かった…いつもの南部さんじゃなかった…鋭い視線…殺意はなかったけれど
   刺すような視線だった…私を守るためだろうけど…人を撃った…)

目の前でレーザーが一直線に伸びて人の肩に当たった…レベルは一番低くしてあったと後から聞いたが床に滴る血が脳裏から離れなかった。

  (お姉様………)

ミオは目を閉じてサーシァを思った。私はどうしたらいいのか…いますぐ聞きたかった。するとミオの脳裏にサーシァが現れた

  (ミオ、全て分かっているわ。私とあなたは繋がっているの…大丈夫よ、何も
   恐れないで。ミオにその姿を見られて南部さんもショックを与えてしまったと
   後悔しているわ。ミオは分かってるはずよ?あそこで南部さんが撃たなければ
   ミオ自身が殺されていたかもしれないという事…もし私があそこにいたら
   ミオを守るために私も撃ったわ。迷わず…。だって…あなたを救う方が
   大切だもの…自分は自分で守る…だけど護衛中は自分でミオを守るの。
   南部さんにお礼を言って。守ってくれてありがとう、って)

サーシァの意識はそう告げるとミオの脳裏から消えていった

  (お姉様…)

ミオはシャワーの温度を少し上げた