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続 さらば宇宙戦艦ヤマト ミオ編 5

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  「まぁ…」

ユキがイスカンダルの花束を抱えて笑顔で写っている。その隣には幸せそうな進の笑顔…進とユキの後ろには真田が笑って写っていた。

  「真田が笑ってる…」

もちろん加藤も写っている。

  「あれ?これ、誰かに似てる…あいつ兄弟多いって言ってたかな?」

守が加藤の顔を見てつぶやいた。

  「それ、加藤三郎っていいます。兄貴が二人いて一人は古代さんと同じだと
   言っていました。あの海戦で行方不明だそうですが…もう一人の兄貴は
   片足に障害が残り…今は月面基地で艦載機の講師をしてるそうです。4人兄弟
   で一番下が今月面基地でエースだそうですよ。」

相原がそういうと

  「そうだ、思い出した…そうか…あの加藤か…加藤の弟…訓練学校に通ってる
   って言ってたな。あれ?この子は予備生の時から一緒だよな?」(守)
  「はい、そうです。ずっと一緒でした。古代が砲手に転向するまで…」(相原)
  「そうか…ずっと今も一緒にいるんだな。真田も寂しい思いをしなくていい
   だろう…。」(守)
  「真田さんはユキさんの後見人でした。真田さんの笑った顔を余り見た事
   なかったんですがユキさんが一緒だといつも笑っていました。時々真田さん
   はユキさんが好きなんじゃないかと思うほどでしたが今思うと“好き”という
   レベルを越えた関係だったんだろうなと思います。例えば親子、みたいな…
   10歳しか離れてないから真田さんが聞いたら怒ると思うんですけど…」

相原が笑いながら話す。

  「ははは、そうだね。せめて兄妹、にしてくれ、って言いそうだ。だけど真田も
   難しい性格だからなぁ…余程ユキさんがいい人だったんだろう。仲間内でも
   仲の良い友人を余り作らないタイプだったからな。」

守は懐かしそうに写真の中の親友を眺めていた。









航海は滞りなく進みひと月ほどでイスカンダルに着いた。

すでにマザータウンの海は以前の形を留めずダイヤモンド大陸もほぼ沈没していた。ふたりもマザータウンを出て郊外の静かな所の一軒家に住んでいた。

クルー達は二日間イスカンダルに滞在した。


翌日、出航と言う時にスターシアは島を呼び出した。

  「しばらくはこの二人の生活も違和感を感じそうですわたくさんの人とずっと
   いたので…」(スターシア)
  「そうですね、スターシアさんにしてみたらうるさかったでしょうね。」

島が笑いながら言うとスターシアは首を振った。

  「人の活気を見る事が出来ました。地球は若い星です。これから先、いくらでも
   繁栄するでしょう。島さん、少しお時間よろしいですか?」

スターシアが島を地下に連れて行った。







  「こちらに…イスカンダルが繁栄していた頃の防御システムのデータが入って
   います。波動エンジンはイスカンダルが独自で造りました。それに伴い他の
   武器ができました。こちらの設計図をお譲りします。ぜひ、平和利用して
   ください。そして…こちらはミオに…」

スターシアが渡したものは二つのチップで、一つは防御システムの設計図…

  「イスカンダルの滅び行く自然の遺伝子が入っています。何か研究で使える
   ものがあれば…と思って…。ミオに渡してください。」(スターシア)
  「スターシアさん、ありがとうございます。地球を守る事につかわさせて
   いただきます。…こちらはミオに必ず渡します。」(島)
  「サーシァは幸せね…いい人と一緒になれて…これからもサーシァをよろしく
   お願いします。」

スターシアが島に深々と頭を下げた

  「待ってください…こっちこそこれから…スターシアさんは私の義理の母
   になるんですから………そうだ、本当ならスターシアさんを“お義母さん”
   とお呼びしなければいけなかったんですね。失礼しました…え、っとお義母さん
   YUKIはまた来ますからその時元気な顔をおみせします。」

島がにっこり笑って言うとスターシアも笑った









とてもよく晴れた日だった。上空にはガミラスが現れている

  「お母様、お父様…」(サーシァ)
  「サーシァ…幸せにね。また来る日を待っているわ…」(スターシア)
  「そうだよ、サーシァはまた来れる…ミオに戦艦に乗れるよう軍医の資格でも
   とりなさいと、伝えてくれないか?そしたらYUKIに乗ってイスカンダルに
   来れる、ってね。」(守)
  「わかったわ、私から伝えておく。」(サーシァ)
  「島くん、サーシァを頼むね。南部くんも…ミオを…」(守)
  「…任せてください。全力で守ります。」(南部)
  「はい。」(島)



YUKIは地球へ戻って行った