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クリスチーネ中西
クリスチーネ中西
novelistID. 50873
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ウワサの真相

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2年のときのあの事件以来、あいつらがいきなりどこかに消えたり、
偶然お取り込み中のところをちらっと目撃したとしても俺はもう慣れてしまっていた。
平気になったからというより、麻痺してしまったほうが近いかもしれない。

しかし、そんな俺がまた衝撃を受けた事件が起こったんだ。

それは3年の時、タケシが入学して半年ほどたった時のことで、
ちょうど全国中学大会同時優勝の祝賀会の最中だった。

束の間のことだったけど、プレッシャーから開放されてその間だけ俺達は浮かれて騒いでいた。

だけど、気づくと途中で例のあいつらはまた姿を消したんだ。
それだけじゃない。もう1人もいなかった。

そう。タケシもいなかった。

こんな時に3人共どこに行ったんだ?
俺はこっそりと会場を抜け出し、奴らを探した。

もうね、嫌な予感しかしなかったよ。
まさか・・・ タケシも巻き込んでたりしないだろうなって。
まだ冬じゃないのになんだか寒気がしてきたんだ。

でさ、もうわかったと思うけど・・・

俺の不安、的中したんだ。

グラウンドに入り、体育倉庫のあたりにさしかかろうとしたその時だったよ。
倉庫の中から例のあいつらの・・・ 明らかにやってるとわかる声に、もう一つ声が乗っかかっていたんだ。

何でわかったかって?まだ声変わりしてなかったんだよ。タケシ。

俺は気付かれないように倉庫の扉を少し開け、隙間から覗いた。
暗くてよくわからなかったが・・・ 奥のほうで複数の人影が団子になってうごめいているんだ。
もちろん音ははっきり聞こえたよ。声以外の音もね。

でさ、タケシのやつなんて言ってたと思う?
「日向さんの・・・ ください」とか言ってんだぜ?

一体何をだよ? 日向の何をタケシは欲しがってるんだ?
答えはわかっていたが認めたくなかった。まだガキのアイツがそんなもの欲しがってたまるかって。
俺は頭が混乱してきてその場から走り去ったよ。そんで会場にそのまま戻った。

それからというものの、俺はその3人とはしばらく事務的な会話しかしなかったよ。
てかまともに顔を見たくなかったね。勘弁してほしいって。

ただ、今回の場合はさすがにチームの奴らもおかしいと思ったらしく、ただならぬ雰囲気になっていた。
そして例の3人は監督に呼び出された。どうやらある奴が監督にそのことをチクったらしい。

もうあいつらはこれで終わりなのか・・・ 選手としての実力はとてつもないがもうこれでダメかもなと思った。
戦力が大幅に削がれることは不安だけど、むしろ俺としてはエースになれるチャンスじゃないかと期待もしていた。

でも、それは甘かったんだ。

結局3人はあの後何のお咎めもなかった。俺は解せなかった。

その後のある日、部室に行ったら中が騒がしい。
聞いてみるとある部員が1人急に事情があって転校してしまったんだ。
ただ俺はそいつがチクった本人かどうかはわからなかった。

もしかしたら監督は・・・ 戦力として残すためにあいつらの醜聞をもみ消したんじゃないか。
俺にはそう思えてならない。

まあ、信じるか信じないかはお前次第だけどな。

作品名:ウワサの真相 作家名:クリスチーネ中西