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凛ちゃん女体化したら争奪戦になった

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怜凛デート



休日の昼下がり、怜は凛と会ってカフェで話をしていた。
現時点の話の内容は勉強についである。
「特別なことはしてねーな。授業聞いてたら、テストに出そうなところ、わかるから」
「それで、鮫柄で、全教科で十位以内に入るんですね」
堅い表情で怜は言う。
「そんなの、あなたぐらいです。みんな、授業以外にもっと勉強してます。僕もそうです」
「怜はきっちりたくさんやりたいタイプなんだろ」
「ええ、そうです」
肯定し、怜は続ける。
「僕は真面目すぎてつまらないタイプですから」
昔から何度か言われてきたことだ。
真面目だ。真面目すぎる。勉強もしくは部活の練習ばかりしていて、ほとんど遊ばない。きっちりしすぎていて、息が詰まりそうだ。
凛は眼を丸くした。
「つまらなくはねぇだろ」
なにを言っているんだ、という感じである。
「おまえ、喋ってみたら、ざ、いや、結構おもしろいし」
「喋ってみたら残念って言いかけましたよね、今」
「それに、おまえがつまらねぇんだったら、おれだってつまらねぇタイプだ。水泳ばっかりだしな」
怜の指摘を無視して、凛は続ける。
「おれは努力するヤツが好きだ」
何気なく言ったことだろう。
でも。
怜は眼を見張った。
それから、ハッとして、うつむき、メガネのブリッジに指をやった。
今、自分はどんな顔をしているのだろうか。
とりあえず凛に見られたくない。
顔が熱い。赤くなっているような気がする。
早くこの熱が冷めてくれるのを願う。
「なあ、本、買いに行きてぇんだけど?」
「……本ですか」
話題が変わったことに怜はほっとする。
自分の気持ちが落ち着いてきたので、顔をあげた。
「いいですが、なんの本ですか?」
「水泳の役にたちそうな本だ」
凛らしい回答である。
「スポーツ理論の本なら、僕は何冊か持ってますが」
「じゃあ、貸してくれ」
「いいですよ」
「選びたいから、おまえの家に行っていいか?」
「いいですよ、って、ダメです!」
いったん同意したのに、怜はすぐに取り消した。
家に行って本を選ぶということは、凛が怜の部屋に入ることになる。そして、怜は自分の部屋に凛とふたりきりになることになる。
凛はなぜ拒否されたのかわからないらしく、きょとんとしていたが、ふと、なにか思いついた表情になった。
「わかった、見られて困るような本があるんだろ?」
そう言いつつ、ニヤッと笑う。
「違います!」
「大丈夫だ。ベッドの下を見たりしねぇから」
「だから、違いますって!!」
怜は大声で否定する。
どうしてこのひとはこの手のことにニブいんだろう、ああ、頭が水泳のことばっかりだからか、と顔を真っ赤にして思った。