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機動戦士ガンダム IFU 第一章

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「本部!これはどういう事だ?!」『MS』の第二倉庫担当士官が怒鳴る。「何故敵は真っ直ぐにここに向かっている?!」
《こちら本部。落ち着いてください。どうやら情報が敵にもれていた様です。》
「そんな事、この状況を見れば分かるわっ!!何故敵は易々ここに向かっているんだ?!やつらの道中に配備されていた筈の友軍の隊は一体何をしているんだ?!」
《敵の陽動作戦により本部近辺に友軍が集まっております。今、ヴォグゾ―ル隊にユウキ隊がそちらに向かっております。友軍の到着まで何とか持ちこたえてください。》
「ここの『MS』のパイロット達はどうした?!」
《現在はテルザルアにて別任務です。まだ正式決定ではありませんので・・・》
「えぇいっ!!」士官は通信を切り、壁を思いっきり殴った。そしてほぼ怒鳴る様な形で指示を出す。「ここに残っている戦闘機は全機出撃!!敵部隊戦力を削るんだ!!戦車部隊、戦闘ヘリ部隊は倉庫前部へ展開!!敵部隊の到達を何としても防げ!!」
「中佐・・・落ち着いてくださ・・・」
「黙れ!!とっとと持ち場に戻らんか!!」
兵士の声も届かない程に、士官は焦っていた。

「くそったれめが・・・」









《敵倉庫配属部隊が倉庫より展開を開始しました。》
 偵察機からの連絡にウルは確信した。
「かかったな。よし、降下だ!」ウルがそう言うと同時に輸送機から作戦メンバーが降下する。「頼んだぞ!」輸送機パイロットにそう告げると、ウルも降下した。輸送機から飛び降りた直後に“抵抗する風の感覚を肌で感じるのは、爽快なものだな”と、大事な作戦中ながら思ったウルだったが、地面に降り立ったと同時に次の行動へと移った。あらかじめ自軍のスパイに用意させた車へと作戦メンバーと乗り込み、移動を開始した。
「隊長、想像以上に上手く行ってますね。」作戦メンバーの一人、ヒューガ・フーエが言った。
「まぁな。だが、油断はいかんよ。」ウルは念を押すような口調で答えた。
「分かってます。この作戦の重要性を考えたら、尚更です。」ヒューガは自分の武器の再確認を始めた。
 ウルは笑みを浮かべた。「それなら問題無いな。流石だ。」










《α1から三十まで出撃完了。続いてβ1から三十までの発進シークエンスに入ります。》
 倉庫の手前に位置する滑走路より、次々と戦闘機が飛び立って行く。そして、その横を戦車が隊列を組んで走行している。命令通りの総出撃だ。総出撃などしてしまえば当然倉庫はガラ空き、守るべき倉庫には戦車の一台すら残らない。当然兵士たちはこの事は十分分かっている。だが、命令には逆らえない。もし逆らってヘマなどすれば、軍法会議ものだ。(逆にこの命令でヘマをすれば担当士官が裁かれる事になる訳だが)だから彼らは命令に従って出撃して行く。

 
 指揮官が冷静さを欠くと、戦局は一気に不利になるのである。