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守るべきもの

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「エレンは元気にしてる?」

「あぁ、問題ない一応元気にはしている」

ケイは外を眺めた

「あと少しの距離なのに
ほんの数分歩けば会える距離にいるのに
まだ会えないんだね」

「別に、内密に会う分にはいいんじゃないか?」

「・・・ダメだよ。仮に貴方に会っていたことが
バレたとしても、遠い親戚だからで通せるけど
彼は違うんだから・・・」

ケイはため息を吐いた




「貴方がそんなことでどうするの?

エルヴィン・・・」




エルヴィンは小さく笑った


「確かに・・・だがケイとリヴァイを
早く会わせてやりたい気持ちもデカいんだよ
なんたってリヴァイはケイのことを未だに・・・」

死んでいると思っているんだからな

言わなくても続きの言葉はすぐに理解できた

「大丈夫。何も一生会えないってわけじゃない
5年も待ったんだから、あと数ヶ月くらい
なんともないっ」

二人は遠くを見据えていた

「リヴァイ・・・ちゃんと私のこと覚えてるかな」

長い長い時間を一人で心の奥底に秘めていた想い
誰にも伝えるわけにはいかなかった想い

もうすぐ念願が叶うという時に・・・

「人生ってものは
なかなか上手くはいかないもんなんだって
つくづく痛感するね」

「・・・そうだな」

「いきなりごめんね
そろそろ私も持ち場に戻らないとだね」

「そうだな
いつもすまない」

ぜんぜんいいですよんっ
そういってケイは部屋から出て行った





「ねぇエレン、最近どう?
ここにも慣れ始めてきた?」

食事の片付けをしていたエレンにペトラが
話しかけた

「は、はいっ
なんだかんだで皆さんには
とても良くしてもらってますし・・・」

「よかった。最初はすっごく緊張してたけど
だいぶ馴染めてるみたいで安心したわ」

ペトラはエレンが洗った皿を拭き始めた

「あ、そんな大丈夫ですよ
オレがやりますから・・・」

「いいのよ。二人でやった方が早く終わるでしょ?」

「ありがとうございます」

カチャカチャと食器を洗う音が室内に響く
無言になってしまうと少し気まずいような気もする

「そ、そういえばこの前
久々に同期の奴らと会ったんですよ」

「そういえば少し話してたわね」

「正直、あんなことがあった後ですし
数人を除いては
もうみんな来てくれないかと思ってたので」

ケイ、ミカサ、アルミンは来ると思ってた
二人は幼馴染だ、考えることは同じだろう

それにケイは
元々強い意志を持ってここを望んでいたから

(正直バッサリ髪を切ってたことには驚いたけど・・・)

エレンはケイに話しかけられるまで
本人だと気づけずにしこたま怒られたのだ

「ふふふ・・・その表情から察するに
エレンの気になる子もいたんでしょ〜?
すっごく嬉しそうな顔してるわよっ」

ペトラがニヤニヤ笑いながらエレンに言った

「ち、違いますよ!
それに・・・同期の奴らには結構プレッシャーというか
そんな感じなものもかけられて」

エレンはジャンに言われた言葉を思い出していた

『オレ達はエレンに見返りを求めている

きっちり値踏みさせてくれよ
自分の命に見合うのかどうかをな・・・』

作品名:守るべきもの 作家名:葉入