二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【腐】スカーレットサイン【モジュカイ】前編

INDEX|21ページ/23ページ|

次のページ前のページ
 

角を曲がったところで、バタバタ走り回る気配と、時折怒声まじりの指示が飛び交っているのに気づく。

「蒼雪!」

ただならぬ雰囲気に何事かと戸惑っていたら、シザーズが走り寄ってきた。

「シザーズ、一体何事なんだ?」
「バーミリオン支部が襲撃されてる。あたしらも応援に出るよ」

驚く暇もなく、シザーズに腕を引っ張られ、蒼雪はつられて駆け出す。

「向こうには誰が?」
「トリッカーとホワイト・イブ、フロイライン。神の子は、職員が避難させてる。ただ、敵の数が多くて。押し切られるかもしれない」

外に出ると、すでに馬が用意されていた。緊張した顔の職員から手綱を受け取り、背に跨る。

「サイレンスと紅葉は?」
「サイレンスは先に行ってる。紅葉は出動停止が解けない。ジェネラルは?」

逆に聞かれて、蒼雪は目を伏せた。

「彼は、無理だ」
「だろうね。この騒ぎで出てこないってことは。大丈夫、今まで、ジェネラルなしでもやってこれただろ?」

シザーズの言葉に、蒼雪は顔を上げ、その視線を受け止める。真っ直ぐで、何処か悲壮さを宿した瞳。

「これからも、やっていけるはずさ」

シザーズはそう言って、馬の腹を蹴った。甲高い嘶きを残し、馬は走り出す。

ジェネラルなしで・・・・・・。

蒼雪は、頭を振って不吉な考えを押しやった。今は、目の前のことに集中しなくては。
バーミリオン支部へは、馬を使っても半日以上掛かる。そこから応援の要請が入ったということは、付近の支部だけでは手に余る程、大量の異形に襲われているということだ。過酷な状況だと、蒼雪は覚悟を決めていた。

だが。