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【腐】スカーレットサイン【モジュカイ】後編

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何処に置くのか空きはどこだと、端から聞くと乱闘騒ぎかと誤解しかねない大声をあげながら、職員達は駆けずり回っていた。
吐き出して少し楽になったのか、気を取り直したシアンが仕事を再開したので、蒼雪は保管庫へと回ってきたのだが、余りのけたたましさに口を挟む余地もない。
あれだけ大量の封印物が持ち込まれたのだ、蜂の巣をつついたような騒ぎになるのも当然かもしれないと、蒼雪は邪魔にならないよう、遠巻きにその光景を眺めた。

「そーせつ! てめえ! よくもやってくれたな、こんちくしょう!」

後ろからばしっと背中を叩かれ、蒼雪はよろめきながら振り向く。見知った顔が、怒ったような笑っているような、複雑な表情を見せていた。

「ああ、すみません。お仕事を増やしてしまって」
「全くだ! お前ら、ちょっとは手を抜くことも覚えろよ! 馬鹿正直に全部封印しないでさ!」

そういう訳にいかないことは、お互い良く分かっている。蒼雪は騒乱に目をやって、「収まりそうですか?」と聞いた。

「まあな。ジェネラルが結構頑張ってくれたみたいでさ。でも、保管庫に入るときは、職員に声掛けてくれよな。リストと照らしあわせなきゃいけないから」
「ああ、はい。伝えておきます」
「ま、無理はしないでくれよ。ジェネラルがいなくなったら、保管庫が破裂しちまう」

その時、サボってんなと罵声が飛ぶ。職員は首を竦め、蒼雪に手を振って仕事に戻っていった。