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流れ星 2

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  「すみません、横道にそれてしまいましたね。結婚式の流れはまずチャペルで
   お式を挙げられた後披露宴会場へ移動していただきます。最初はウェディング
   ドレスで皆様を入り口でお迎えして後から会場へ入ります。そしてその後
   数回お色直しが入ります。こちらの回数などは後で決めて頂きます。
   披露宴は乾杯から始まってご友人からお言葉を頂いたりご招待したお客様に
   参加していただく部分がございます。終わりにご両親への挨拶がありお客様を
   お見送りして終了となります。結婚式はすぐに終わりますが披露宴は2~3時間
   かかると思って下さい。」

佐伯の2~3時間という言葉にユキは言葉が詰まった。

  「…長いんですね。」(ユキ)
  「そうですね、でもあっという間、だと思いますよ?」

佐伯が笑顔で答える。

  「康雄様、二次会などはご予定ありますか?」(佐伯)
  「あぁ…一応考えてる。けどその時にどこでどんなお店があるかわからないから
   まっさらだよ。」(南部)
  「二次会?」(ユキ)
  「披露宴に呼べなかった友達を呼んで軽い披露宴、って感じかな。」(南部)
  「するの?」(ユキ)
  「どうせヤマトのクルー、飲み足りなくてどっか流れるだろう?だったら二次会と
   称して用意しちゃえばユキさんだって披露宴と違ってゆっくりできるし。」

南部が答える

  「康雄様、もしよろしければ二次会会場も南部ホテルでいかがですか?最上階
   にバーを作る予定なんですがそこを貸し切って…。」(佐伯)
  「古代とユキさんはそのまま部屋を取っておけば移動もしないでいいか。」(南部)
  「はい。」(佐伯)
  「当日は時間無制限でバーを二次会会場にしていいぞ。」(南部の父)
  「え?いいの?じゃ、決まり。部屋は…。」(南部)
  「スイートを提供しよう。」(南部の父)
  「よし、完璧だな。ユキさん、何か質問は?」

南部がユキを見るとユキが固まっていた。

  「…ユキさんって意外と世間知らずだったんですね。どうやら頭がパンクしてる
   ようです。…仕方ないですね、とりあえず…そうだな9月8日を取っておこうかな。
   古代の任期が切れるのその頃だろうから…。」(南部)
  「かしこまりました。社長、披露宴会場は一番広いフロアーで?」(佐伯)
  「そうしてくれ。」(南部の父)
  「よし、OKだな。じゃ、父さんよろしくね。」

冷めた紅茶をぐいっと一気に飲むとユキの腕を取って立ち上がった。

  「佐伯さん、この人(ユキを見て)何もわからないから全部私に連絡ください。
   父さん、佐伯さんにプライベートの連絡先教えちゃっていいからさ。」

南部は頭の回線がショートしてるユキを立たせると腕を持ったままVIPルームから出て行った。






  「とても美しい方ですわね。社長。」(佐伯)
  「…あんな森さんは初めて見た。」

南部の父が知ってるユキは常にキビキビとしている姿しか見た事がなかったから驚いていた。

  「最初は康雄様がお相手かと思いました。社長、残念ですわね。」(佐伯)
  「本当だよ、康雄のお相手が森さんだったら何も思い残す事はない、ってぐらい
   残念だよ。」

南部の父はそう言って本当に残念そうにつぶやいた。











  「ユキさん?大丈夫?」

トウキョウステーションに戻り南部はカフェに入った。南部もユキも目立つので奥の部屋を陣取る

  「結婚って…大変なのね。何もしないわけに行かないの?」(ユキ)
  「残念ながら一般人であって一般人じゃないからね。こればっかりは諦めるしか
   ないと思うよ。絶対マスコミだって動くし…」(南部)
  「え~やだぁ…」(ユキ)
  「婚約発表しただけであんなにニュースになったんだから…。」

南部の言葉にユキが思い出した。

  「そうだぁ…ホテルの部屋から出られなかったんだっけ…。」

なで肩のユキの肩がもっと下に落ちる。

  「特にユキさんは軍のイメージUPになりますからね。」(南部)
  「なぁにそれ?」(ユキ)
  「まぁ…それはいいとして…コーヒー冷めちゃうから飲んでください。」(南部)
  「そうね…。」

ユキはどっと疲れてしまったのでミルクのたっぷり入ったカフェオレを飲んだ。



作品名:流れ星 2 作家名:kei