白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
「〜〜〜……っ……!!」
息を呑んで、天を仰いで。それから、また計佑の姿を見下ろした。
耳まで赤くしてプルプルと震えている、
この世界一可愛いと思える生き物を抱きしめたい欲求にもかられたけれど。
今、真っ先にやりたいことは──
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その告白から数秒後、ずっと計佑の顔に添えられていた手が、とうとう離れた。
計佑としては、今の告白の余韻でまだまだ恥ずかしくて堪らなかったのだけれど、
ようやく、雪姫の顔を振り返る事を許されたのだという安堵もあって振り返った瞬間、
また両手で顔を挟み込まれた。
──といっても、先程までとは違い、
今度は雪姫の右手がこちらの左頬に、左手が右頬にきて……
そして次の瞬間には、雪姫の唇が──こちらの唇へと重ねられていた。
──…………え…………
それが重ねられていた時間は決して長くはなかったのだけれど、
真っ白になっていた思考時間は、永遠にも感じられて。
やがて唇を離した雪姫が放った一言は、
「今度は『事故』じゃないからねっ♪」
涙を浮かべて、耳まで赤くしている雪姫のその笑顔は。
最高に可愛くて美しくて、計佑にとって一生忘れられない、特別な笑顔として脳裏に焼き付けられたのだった。
< 終わり……? >
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<25・26話のあとがき、全体を振り返って。めちゃ長いのでお暇な方だけm(__)m>
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<25話の分のあとがき>
ホタルのことを思い出せない計佑。
えっと、つらすぎる記憶は封印とか〜、または、涙と一緒に榮治の部分も流れさって〜、
その時一緒に一部の記憶が昇華されちゃったとかそんな感じってことで……
イメージ元は、前にもちょろっと書いたかもですけど、原作版Gu-Guガンモです。
計佑のバイト先は特に考えてなくて……ヘロヘロに疲れてるんだから肉体系なのは確定なんだけど。
引越し屋とか、休みなしで10日もぶっ続けで働かせてくれたりするのかな?
ブラックなトコなんていくらでもあるんだろうけど、流石に高校生相手だと気を使いそうな……
……まあ、細かいことはm(__)m
まくらの父親の名前なんて原作でありましたっけね……
……まあそこは興味あるトコじゃないし、適当に名前つけてしまったかもm(__)m
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「で? そのコとの進展具合はどうなんだい?
……それでも、くーちゃ……んんっ、まあ、大方もう両思いで、ゴール直前ってトコなんだろう?」
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↑ 母が飲み込んだ言葉を一応補足しとくと、
「……それでも、くーちゃんが逃げ出そうとするくらいなんだから──」
ですね。まあこれを言い切っちゃうと、流石の計佑もまくらの気持ちに気づきかねないので、あんな形に……
僕、原作での由希子にはちょっと不満が残った口なんですよね。
二次元の母にしては鈍すぎではないかという気が……
最低でも、計佑かまくらのどちらかくらいの気持ちは気付いていて欲しかったなと。
という訳で、こちらではせめてまくらの気持ちくらいは察してる風にしてみました。
ふと思ったんですが、原作の雪姫は、まくらが引っ越すコトを知ってて映画に誘ったんでしょうか……?
まくらのことをどれくらい恋敵として認識してたのか、イマイチぴんと来ないんですよね。
まくらの勉強会で足ドンやりますが、あれは計佑の狼狽えぶりが面白くないだけの気もするし。
週を跨いでたせいで最初ちょっと誤解したんですけど、
あの足ドンって屋上のネコ騒ぎの直後なんですよね……それを引きずってたせいもあるぽいし。
実際、それ以外のとこではまくらと仲良くなってた訳だし。
僕の中では、雪姫は子供で素直な性格のせいで、
人の恋心とか察することはあまりできないキャラです。
ここの話の中でも、まくらの「つらい」発言みたいなのを、親恋しさとしか認識しません。
根が素直なので、基本的に言葉の裏とか読めないって感じですかね。
まくらがはっきり計佑に気持ちがないと言った以上、最後まで気付きません。
んで原作の話に戻ると、計佑のまくらへの気持ちには不安は持ってるけど、
まくらが計佑を好いてるとは思ってないからこそ、
あんな風にまくらと仲良くなれたんじゃないかと思うんですが……どうなんでしょう……
……ちょっと話が遠回りしましたが、
言いたかったのは、まくら引越しを知ってて
「まくらがいなくなる、チャーンス!!」
っていう黒思考の元、計佑を誘った可能性も一応あるのかなーと(-_-;)
……しかしそれだと、映画館で手をよけられた雪姫先輩のショックやいかに(T_T)
……まあ、僕の妄想雪姫ちゃんは黒雪姫ではなく白雪姫なんで、そんな腹黒思考はさせないんですけど(笑)
腹黒要素は、基本硝子ちゃんに押し付けです(`・ω・´)ゞ
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最初の一日二日は連絡をとっていたのだけれど、計佑が疲れきっている事は電話越しでもはっきりと理解できた。
そうなっては、流石に雪姫とてワガママは出来ない。
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↑前回ラストもそうでしたけど、
ラブコメパートでは駄々っ子状態になってしまいますが、
基本的にはちゃ〜んと弁えている、とってもいいコの先輩なのです(≧∇≦)/
先輩が観た悪夢ですけど、これは勿論、前回ホタルが言ってた置き土産のせいですよ。
24でホタルが語った、とりようによっては……っていうヤツ。
これは、今の雪姫の恵まれた立場っていうか……
まあ、きっぱりフラれてしまった時の悲しみを味わえば、
今の立場の幸せを改めて噛み締められるだろう?とかそんなイメージで。
……21話のイタズラでも似たようなコトやってるんですけどね(汗)
まあ定番の、『落としてから上げる』ってヤツです。
最初は、原作での映画のシーンなんて、雪姫派としては絶対削除って思ってたんですけど!!
先輩が悲しいコトになってしまう映画鑑賞なんて、黒歴史にしてやる!
って決めてたんですけど!!
……でも、ホタルを使っての、原作世界と繋がってるパラレルワールド設定を思いついてから、
むしろ一度書いてみようって思えて。
こっちでも一度書いて見せることで、改めて今の雪姫たちの仲睦まじさが引き立つかなーって(^^)
……うん、それに。やっぱり原作の話をそのまま引き込んでおいてからの否定というのは、
自分にとっては原作へのリベンジっていうか、あの悔しさをきっちり払拭するのに有効だったかなぁと。
映画のあらすじですけど、これは『聲の形』って読み切り漫画のやつからです。
いくらか、勝手に想像で補完してみたりしましたけど……
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作品名:白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル 作家名:GOHON



