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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル

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──え……? モノは動かせてたハズ……

まくらが振り回したつもりの板切れは、変わらず元のところにあった。
帽子の男が雪姫の手も縛ると、車に押しこむ。
「やめてーーッ!!」
本当に何も出来なくなったまくらの悲鳴は、誰にも聞こえる事はなかった。

─────────────────────────────────

「先輩……?」
店への道を走ってきた計佑は、道端に落ちている買い物袋を見つけていた。
中身が一つだけ零れている。
それは、雪姫が買っていたのと同じクマのストラップだった──


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<8話のあとがき>

うーん、裸を見られた後の先輩の気持ちを妄想するのが難しかった……
ここでは、バカテスヒロイン・ピンクちゃんのセリフを改変して使わせてもらうことにしました。

今回初めて雪姫が『計佑くん』と呼びかけますが、
ここまでにそういうことがないようには一応気を使ってきたハズ……うっかりしてなければ。
雪姫の心の声とか結構盛り込んできましたが、
ここまでは『彼』とか『あのコ』とかでやりすごしてきたハズです。
やはりここは原作通り、インパクト与えたいですものね。
……といっても、原作未読でこれ読んでる人はいないだろうから、意味はあんまないのかもなんですけど。)

今回の雪姫先輩小悪魔モード・追加ネタとしては、まずは名前で呼んで──ってやつ。
ちなみに、最終回までは計佑に雪姫先輩とは呼ばせない予定です。
といってもその呼び方が特別なネタって訳でもなく、さらりとやる予定なんですけど。

あとここでは、『嬉しいです──ってそれじゃまるで……』
の所で、計佑の自覚ない恋心を上手く表現できた気がして、自分では気に入ってたりしました。
以前は苦手だったハズの雪姫の印象が、
もう殆ど反転しているという描写と合わせて、ほぼ計佑の気持ちも決まってきてるような?

後はコンビニでも、計佑×雪姫の絡みをちょっと盛りましたね。
……いや、ちょっと盛る程度のつもりで最初考えてたんですが……
書いてみたら意外と長いシーンになっちゃったかも?

ちょっと雪姫が打たれ弱くなりすぎたかなぁ……とも思うけど、
先輩は原作よりファンタジーにしていくというのは決めてたことだし。
僕の好みとしては、これくらい極端なほうが萌えられるんでいいかな、と。
それにここで雪姫と計佑がギクシャクしてると、9話での再会はより輝くかなぁとも思ったので。

雪姫の心の声で、5話では「もしかして私……」ていうのを入れましたが、今回は「やっぱり私……」が入ってます。
チンピラ事件の前に、自覚はさせておきたかったんですよね。

クズ登場のとこで、計佑が硝子を気遣って立ち位置替える描写追加してみました。
さらに、男の罵声対象を硝子限定に改変する事で、その後の計佑のフォローの重みを増して。
結果、『自分では』計佑の株を上げられた気でいます。

原作硝子の「怖……」の部分を削ったのも、僕的には理由があって。
僕には硝子ちゃんも結構コワイ人に思えているからです。
まあその辺はおいおい書いていく事になるのですが……

まくら視点は書かないつもりだったんですけど……
雪姫が襲われるシーンはまくらでいかないと、僕には難しいなぁと。

今回は『パコさん』と命名されて、どーも否定的な意見をよく見かけた気がするクズ共登場です。
しかしこの事件での計佑の『ボロボロの状態での笑顔』には、僕も惚れ込んでるんですよねー。
なので削ることは考えませんでした。
でも雪姫先輩の服の中が他の男に晒されたり触られるというのもすんごいムカつくのでヽ(`Д´)ノ
一応その辺に気を使って改変していきます。

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第9話『雪姫の謝罪「私が悪くて、バカだったからなのに」』

09話

「んで、どこでヤルぅ?」
「そうだなァ〜……」

運転席と助手席に座った男二人が行き先を相談しあっている。
後部座席には口をふさがれ、手を縛られた雪姫と──まくらがいた。
今のまくらはモノも動かせなくなっているので、雪姫を助ける為具体的に何かをすることは出来ない。
だがせめて付いていって、行き先だけでも知らなければ──と、とっさに車に乗り込んだのだった。

「チューガク覚えてるかァ?」
「チューガクって第三中?」
「そーだヨ。あそこの体育倉庫がいつもあきっぱなんだよなァ。こないだもそこでヤったんだヨ。あそこに連れこもーゼ」
「りょーかーい」

──第三中……!! 夕方立ち寄った中学だ!!

まくらは車をすり抜けると、全力で屋敷へと飛んだ。

─────────────────────────────────

茂武市たちが、屋敷でお菓子をつまみながら、雪姫や計佑の帰りを待っていると──

──バンッ!!

そこに計佑が飛び込んできた。

「白井先輩戻ってないかっ!!??」
「……え? お前が迎えに行ってきたんじゃねーの……?」

困惑した様子の茂武市が答えた。

──戻ってない……どこに行ったんだよ……大して時間たってないハズなのに……!!

荒い息で、拾ってきた買い物袋を放り出した。

──通り沿いに落ちてたこの買い物袋……やっぱり先輩の身に何かあったんじゃ……

──そこで思い出した。堤防にいたガラの悪い二人組──
ゾワリと総毛立つ。
「茂武市!! 先輩戻ってきたら俺に連絡くれっ!!」
言い捨てると、返事も待たずに飛び出す。
その計佑の目前に、まくらが飛び込んできた。

<b>「けーすけっ!! 白井先輩が……!!」</b>

─────────────────────────────────

「たくよォ〜!! ガソリンくらいきっちり入れとけよォ!!」
「ゴメンゴメン!!」

雪姫を引き立てながら歩く無精髭のグチに、帽子の男が謝っていた。
「全く、お預けくらわせやがってよォ……」
目的地に向かう途中で、ガソリンが心許ない事に気付いた二人だったが、
普通のガソリンスタンドに寄るわけにはいかない。
無人のスタンドまで行くために余計な時間をかけてしまったのだった。
『とりあえずの』目的地である中学までなら遠くはなかったし、
ヤるだけで済ませるなら、無人スタンドまで走る必要はなかった。
しかしそれでも、この二人はガソリン補充を後回しにはしなかった。
『ヤり終わった後』にやるべき事を考えたら、
ガソリン補充などの準備は絶対に先にやっておく必要があったからだ。

「ンーーーッッッ!!」
「うるせーんだよォ!!!」

体育倉庫のマットに雪姫が放り出された。

「たくよォ……『紳士的に』ふるまってやってんのに、何が気に入らないってんだよォ?」
雪姫の肩に手をおいて、本気で不思議そうに聞いてくる髭男。
絡んできた時から今に至るまで、男たちが雪姫の身体の変なトコロにさわってきたことはなかった。
それを指して『紳士的』だと主張しているらしいが、そんな言い草を少女が受けいられられるわけがない。
<b>「ん〜〜〜〜〜ッッッ!!!」</b>
ジタバタと雪姫が暴れて、ヒゲ男はそんな雪姫を見下ろしていたが、