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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル

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正直、 今はまくらのことが気がかりだったりするし……」
それで、ポロリともう一つの本音がこぼれた。
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↑ここんとこは、自分としてはちょっと拘り。
『こぼれた』本音。計佑の中では、実はこちらのが本命の理由なんじゃなかろうかという……

『計佑くん専用』……うん、これはいいな……
自分で書いといてなんだけど、正に萌え豚御用達の単語///(≧∇≦)/
……と、最初は思ってたんですが……あれ? もしかしてリョージョクゲーとかのがしっくりくる単語なんだろうか(汗)

"先輩になら弄られるのも意外とキライじゃないし" の部分。
ここは『先輩になら』がポイントになりますかね……?
最初は書いてる自分でも気付かなかったんだけど、
これって計佑のほうも『先輩専用ですよ』って言ってるようなもんですよね……
うん、そう考えると確かに、この計佑は天然女殺しっぽいんじゃないかな(^_^;)

雪姫の小悪魔モードを可愛いと思うようになってるのは、一応8話で書いてますね。

原作だとデレた後は小悪魔モードがあんまなくて残念だったんですけど、
やっぱり先輩の魅力はツンデレならぬ小悪魔デレだと思うんです。
なのでこちらでは、デレてからも小悪魔モードをはさんでいきたいです!!

ここまでは原作通りの区切りでやってきたんだけど、今回ついにそれを変えちゃいました。
原作14話は、後半はまくらとの話になっちゃいますけど、
この14話は雪姫編の仮最終回なんで、もうまくらのパートは入れないようにしようと、15話にスライドさせてしまいました。
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第15話 『まくらとの喧嘩、変わり始める関係。「お前、どんだけ失礼なんだよ」』


<15話>


 夜の12時を回ろうかという頃になって。

──先輩、眠ったかな……?

 計佑は、そっと雪姫の手を離した。
それでも反応がないことを確認して、静かに立ち上がる。
 雪姫の手を握っているのは彼女が寝付くまで──就寝前の会話で、雪姫にも納得してもらったことだった。

──まくらのヤツに、食いもん持ってってやらないとな……

 雪姫に明かせなかった、もう一つの理由はこれだった。
 雪姫の怖がりぶりを思えば、もしも目が覚めてしまった時に相当怯えさせてしまうだろうけど……それでも、まくらも放ってはおけなかった。
雪姫は相当な怖がりだが、まくらはかなりの寂しがりだから。
そしていまの自分が放っておいたら、まくらは完全に一人きり……。
 昨夜も、夕食抜きで過ごさせてしまった罪悪感もある。
 後ろ髪を引かれる思いだったが、ケータイに書き置きを打ち込んで
雪姫の顔の傍に置くと、リュックを持ってそっと廃屋を抜け出すのだった。

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 幸い、まくらはすぐに見つかった。
ちょっと歩くともう海だったのだが、まくらはその堤防の上で身体を丸めて眠っていた。

「なんだ……いつまでも帰ってこないと思ったらこんな所で寝てたのかよ……」

 ホッと安心のため息が漏れた。

──……さて。そうすると食いもんはどうするかな……気持ちよさそうに寝てるのをわざわざ起こすのもアレだし。

 といっても朝になってからでは、雪姫の目があって食事をさせる訳にはいかなくなる可能性もある。

「…………」

 雪姫への書き置きには、海の方を見てくると残しておいたし、このまましばらくここに留まっても大丈夫だろう。
そう判断して、まくらの傍にそっと腰掛けた。寝顔を見下ろす。

──無邪気に寝てくれるよな、全く……

 ぼんやりと見つめ続けるが、その心中は少し沈み始めていた。

──結局ろくな手がかりもなかった。あがいてみるとは言ったけど、この先どうしたらいいんだろう……

 考える。

──保留しておいた考えを、実行するしかないのかな……

 ひとつは、母や父に、まくらの霊の事を明かすというものだった。
──両親の目の前でまくらにモノを持たせる、筆談させるなどすればイヤでも信じるだろう──
そして、霊能力者なり探してもらう──とか。

 もう一つは、本当に自分しか見える(触れる)人間がいないのか、本腰を入れて探してみるというものだった。
……人が多い所に連れて行って、まくらに飛び回らせてみる──とか。

──うーん……ただ……

 前者はともかく、後者は複数人が認識できてしまった場合、騒ぎになってしまう可能性があった。
けれどこれまで過ごしてきた感じ、そうポンポンとそんな人間が現れる可能性はかなり低そうだ。

──やっぱり試してみるしかないかな……

 美月芳夏のことを更に詳しく調べるにしても、両親の助けなどないとこの先は厳しいだろう。
──もういい加減、両親には全部話して。
──そして自分は自分で、まくらを連れて霊能者? 探しでも始めてみる。

 そう、結論を出した。

──よしっ!!

 堤防から腰を上げた計佑が、伸びをする。
 なんだかんだで一人で秘密を抱え込み続けるのは、少年にとっても結構なストレスだった。
それを両親に明かしてしまおうと決めたことで、少年の心中は幾分軽くなったのだった。

「う〜……ん……」

 まくらが寝返りをうった。

「計佑の……バカ……」

 悪態までついてきた。
 カチンとくる。誰のために奔走して、今も頭を悩ませていたと思ってるのか──
感謝されたくてやっている訳ではないが、バカ呼ばわりとは、あんまりな礼だった。
もうたたき起こしてやろうと手を伸ばしかけて──まくらが口をむにゅむにゅしてるのが目に留まり、ふと手を止めた。

──そう言えば……

 療養所跡を飛び出す直前に思いついたアイディアの事を思い出した。

──"最後は恋人のキスで目が覚めるんだよ" "眠り姫とおんなじだよね"──

──そうだ、こいつに好きな男なんているのかってトコまでは考えてたんだよな……

 あれからまくらと二人きりになる機会もなくて、結局聞けていなかった。
 恋バナなんて、今まで一度もまくらとしたことはない。
正直、気恥ずかしくてたまらないが、回復の可能性があるのなら避ける訳にもいかないだろう。

──……ん? でも待てよ……? キスっていっても……この場合どっちのまくらと試すべきなんだ?

 病院に眠ってる方の本体なら、誰でも可能だ。でも、今自分の目の前にいるまくら相手となると……

──……オレしかいない!?

 現状では、計佑しか可能な人間はいなかった。

──いやいやっ……落ち着け。普通に考えるなら、キスすべきは本体のほうのハズだ……だからオレである必要はないんだっ……!!

 そうだ。自分とまくらがキスなんて。ありえない。家族みたいなものなのだから。
キスっていうのは、やはり好きな相手とであって。自分の場合だったら……