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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル

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それから、まくらのいたずらにブチ切れる計佑に説得力を持たせたいという理由もありました。
あのシーンは、原作でも一応キレはしますが、
すぐにおさまる程度の怒りとして描かれてますよね。
しかし僕としては、思春期男子に仕掛けるにしてはあまりにも悪質だよなぁ……(-_-;)
と感じてましたので、やはり本気でキレさせたい。
なので、まくらが何故あんなマネをしでかしたかわからないように
(わかってるとまくらに同情心がわきますもの)
バッサリまくら視点のシーンを切り捨ててます。
ついでに、まくらの笑い転げ方にも、ちょっと悪意が潜んでいそうな表現にしてみたつもりでいます。
そうして、少しでも計佑の怒りを正当化しようとしてみたり。
ただ、女の子にキレっぱなしというのも感じ悪くなってしまいますので、
その後のまくら捜索シーン、原作ではイマイチ真剣にやってない感じに描かれていましたが、
こちらではちゃんと心配してるふうに書いて、バランスをとったつもりでいます。

さらには、二巻での先輩を心配するシーンへの伏線も兼ねてる……のかな?
原作二巻の先輩を探しまわるシーンですが、
勿論直前に見かけたチンピラの存在があってのこととはいえ、あそこでは計佑がすごい勢いで先輩を心配してますよね。
しかしあの時の計佑と、1話でのまくらがいない時の計佑での温度差がありすぎて、
ちょっと計佑のキャラに納得しづらいかなぁ・・・
と思いましたので、こんな感じにしてみました。
勿論、「まくらが失踪したあげく、霊になってしまった」
という経験から、「夜に女の子がいなくなった状況」にトラウマができた結果、
あの二巻の計佑の必死の心配につながってるって解釈が普通なのかとも思うんです、けど……。
でも、僕は計佑のことは人間的には好きなんで、
ちょこちょこ株はあげていきたいしこんな風に書いてみました

その計佑くんですが、最初は原作以上に色恋に鈍いイメージにもしてみました。
「白井雪姫」の名前を覚えてないとか。
準備室では顔がよく見えていないってコトにしたのは、
計佑が「芸能人・美人だから手を貸したわけではない」という形にしたかったからです。
そのほうが計佑の人柄が良さ気になるし、色恋に鈍い表現にもつながるかなと。
まあ、乳揉んでしまった罪悪感から手伝ったのかもですが^^;

それから、雪姫の心情も考えてのことですね。
芸能人である自分を知る人物には、雪姫は抵抗あるんじゃないかと思いましたので。
・・・まーこんなふうに考えたのは、
サンデーの傑作ラブコメ「レンジマン」の影響もあるんですけど。
あっ、余計な宣伝かもしれませんけど、ラブコメ好きで
「モリタイシ」さんのレンジマンを知らない方、もしいらっしゃいましたら
それは勿体ないと思いますよー!!
1巻ではまだ本命ヒロインが話の中心にいなかったんですが、
本命ヒロインが主人公と本格的に絡みだしてからは、神漫画の一つといってもいいです!!

で話を戻しまして・・・

先輩と計佑の関係に関する伏線というか・・・これ伏線っていえるのかなぁ……(-_-;)
まあ自分ではそのつもりのやり取りも入れてますね。実は初対面ではないっていう。
原作では、ページの制限とかもあって出来なかった様子でしたものね。

雪姫が、顔も見えない状況なのにも関わらず、もう運命的に計佑を意識した風にもしてあります。
雪姫先輩は、もう徹底的にファンタジー目指しますので(^^)

雪姫先輩の、計佑への呼びかけの違いにもちょっぴりこだわり。
「あの時の彼」と気づくまでは「貴方」「君」で、そのあとは「キミ」にしてみたんですね。

先輩お昼で中退したみたいになっちゃいましたけど、
この日は三年生は昼までだった設定ということに想定してます(^^ゞ
原作だと、なんだかんだ言っても仕事いったんでしょうけどね雪姫なら。
でも僕の妄想では雪姫は芸能人はやめてしまうことになってるんでっ(^^)

今回はこんなところです。
こんな話でもよろしければ、また続きを宜しくお願いします。

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第2話『 (……雪姫先輩の出番がありません……) 』 13.06.13

02話

──結局、夢オチとはいかなかった。今、計佑は病院へと来ていて、
「今の彼女の症状を一言で申しますと、お伽話に出てくる眠り姫みたいなもんですな」
丸メガネの老医者の言葉を、唖然としたまま聞いていた。
「きっかけがあればすぐに目を覚ますと思いますので、ご安心ください」
医者は随分と大きく髭をたくわえ、若い頃はきっともてたであろう外見をしているが、
そんな事は今の計佑の意識には留まる筈もなく……
くーくーと、幸せそうによだれまで垂らして眠る幼馴染を、呆然として見続けるのみだった。
「まあ目立った外傷もないし、脳も健康な状態……普通に眠っている人と何ら変わりありません。
ただ一点……左手の小指に小さな針が刺さった跡……ほほほほ!
これは面白いですなぁ、まるでおとぎ話の眠り姫とまるで同じだ!!」
「ちょっとっ! ふざけないでくださいっっ」
話を聞いていた計佑の母・由希子が切れた。
「いや失礼……実際はなんてことはない、刺さったのはバラの棘ですよ。
どうという事もない、夏だからどこにでもにでも咲いている普通のバラです。
毒があるってわけでもないんですが……念のため調べてはみます。まあ安心してくださいよ。
私はこれでも日本医師会を代表する睡眠医学の専門家です。必ず彼女の事は救ってみせますよ」
軽い調子で、ウインクまでかましてくる老医師。
それでも、本当に余裕のある態度で保証してくれる姿に、由希子の怒りも、とりあえずおさまりはしたようだった。

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「ねえ計佑、なんでくーちゃん、一人で植物園なんかに行ったのかしら……あんな遠くまで……」
母の問いに答える余裕は、今の計佑にはなく──

──何だよこれ……

そんな心の声に答えるのは、
「えへへ……けーすけー。別にまだ痩せてないよぉ バカー♪」
もぞもぞしながら寝言をつぶやくまくら。
「……でも先生がおっしゃる通り大丈夫……そうではあるわよね、寝言とかいってるし」
由希子は、ふうっと大きく溜息をつくと、
「計佑。アタシは入院の手続きとか済ませてくるから。ちゃんとくーちゃんについててあげなさいね」
──偉いことになった……
計佑の目の前には二人のまくらがいる。
ベッドでニヤニヤと眠る幼馴染と、その脇にしゃがみこむ、ぷるぷる震えるパジャマ姿の女の子……
「んー……くー……くー……」
「……私だ……」
眠る幼馴染の寝息に答えるように、パジャマ姿の幼馴染がつぶやく。
「なあまくら……何度も聞いたけど、もう一度きくぞ? ここにくる前、お前はオレと……ひまわり畑であったよな?
そこでお袋から電話があって、こうして病院にきた。一緒にな。
お袋の話では、『まくらが植物園で倒れていた……』『眠っていて起きないから救急車で運ばれた』 ──だったよな?」