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機動戦士ガンダムRS 第41話 立ちはだかるもの

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 サオトメは、そういうと一呼吸置いた。
2人は、なんて紹介するのかドキドキしていた。
「俺の未来の妻のアイリス・オバリーだ。
既に婚約指輪も渡してある」
 サオトメの言葉にアイリス曹長は、驚いた。
「何だと?」
 サウス中尉は、あまりに驚愕し過ぎたため思わず敬語を使うのを忘れてしまうほどだった。
「それは、冗談だ。
まだ告白もしていない」
 サオトメは、ネタバレした。
「冗談でしたか。
驚かせないでください」
 サウス中尉は、安堵するとそういった。
アイリス曹長は、顔を真っ赤にしているがまんざらでもない表情だった。
「先のは、言い過ぎです。
アイリス、突っ込みがあるのなら言っても構わないぞ」
 サウス中尉は、サオトメに突っ込むとアイリスに文句を言う権利をやった。
しかしアイリス曹長は、何か言いたげだったがうまく言葉にできなかった。
「先のは、悪かったと思っている。
だから絶賛文句受付中だ」
 サオトメは、相手が上官だからうまく言えないのだと思い自分の心の中を伝えた。
「アフターケアもばっちりですね」
 サウス中尉は、サオトメの配慮に感心した。
サオトメは、心の中でサウス中尉の人間性に感謝していた。
「す、すいません。
ちょっと用事を思い出してしまって。
また改めてということで失礼します」
 そういうとアイリス曹長は、敬礼すると席を立ってしまった。
サオトメは、その後ろ姿を残念そうに見ていた。
「逃げられてしまいましたね」
 サウス中尉は、苦笑しながらそういった。
「怒っていたという感じでは、なかったと思うので大丈夫だと思います」
 サウス中尉は、サオトメをフォローした。
「そうかな?」
 サオトメは、これで好意が消えたんじゃないかと少々心配だった。
「好意がないならとっくに隊長は、軍法会議ものですよ」
 サウス中尉は、フォローし理由を述べた。
「そんなことより昼飯にしましょう。
もう我慢できません」
 サウス中尉は、昼飯を食べようと提案した。
「そうだな。
それと今度おいしい酒を一升瓶でやろう」
 サオトメは、迷惑をかけたお詫びにサウス中尉に酒をあげようと考えた。
「それじゃあ赤ワインをお願いします」
 サウス中尉がどの種類の酒か注文した。
「わかった」
 サオトメは、忘れないようにしっかりと記憶した。

              ※

 コロニーメンデルではアークエンジェル、ドミニオン、クサナギとエターナルが艦体を休めていた。
アークエンジェルのモビルスーツデッキでは、ディアッカ大尉がバスターガンダムの整備について整備兵たちと打ち合わせをしていた。
 展望台では、アスランが1人ぼおっとしていた。
 ブリッジではバルトフェルド大佐、フラガ少佐、ラクス、ラミアス艦長、キサカ一佐、カガリ、ジャッキー軍曹、ノイマン少尉、サイ二等兵とミリアリア二等兵がいた。
「こいつは、確か開戦前にバイオハザードを起こして破棄されたコロニーだろ?」
 バルトフェルド大佐がコロニーメンデルについて質問した。
「ああ。
このメンデルの事故は、俺も記憶にある。
けっこうな騒ぎだった。
でもそのおかげか一番損傷は、少ないしとりあえず陣取るにはもってこいだな」
 フラガ少佐が答え説明した。
「当面の問題は、やはりルナツーでしょうか?
現在コロニー軍は、ボアズおよびヤキン・ドゥーエ攻略のため艦隊を出撃させています。
地上は、何とかビクトリアの防衛に成功したもののもはや宇宙に部隊を送れる戦力は残っていないと聞いています」
 ラクスが現在のコロニー軍の動きと地球軍の現状を説明した。
「総攻撃というつもりなのかしらね?」
 ラミアス艦長がコロニー軍の狙いを推察した。
「元々それがやりたくて仕方ない連中がいっぱい居るようだからな。
青き清浄なる世界の為に」
 バルトフェルド大佐もラミアス艦長と同じ考えだった。
「なんでコーディネイターを討つのが青き清浄なる世界の為なんだか。
そもそもその青き清浄なる世界ってのが何だが知らないがコーディネイターとしてもそんな訳の分からない理由で討たれるのは堪らないさ。
しかしコーディネイターもナチュラルなんか既に邪魔者だっていう風潮だしな、トップは。
当然防戦し反撃に出る。
2度とそんなことのないようにってね。
それがどこまで続くんだか」
 バルトフェルド大佐は、コーディネイターとナチュラルの心情を述べた。
話の最中にカガリは、ブリッジにいないアスランを心配しブリッジを後にした。
キラだけそれに気づいた。
「酷い時代よね」
 ラミアス艦長は、フラガ少佐の軍服の袖をつかむとそういった。
「でもそうしてしまうのもまた止めるのも私達人なのです。
いつの時代も私達と同じ想いの人も沢山居るのです。
創りたいと思いますわね、戦争のない時代を」
 ラクスは、自分たちのが向かう目標を言った。
だからと言って一方を滅ぼす方法は、あまりよろしくないという感じもある。
しかしだからと言って滅ぼされるわけには、いかない。
難しい状況に双方は、置かれていた。

      ※

 カガリは、展望台に来てアスランを見つけた。
「こんなとこに居たのかよ」
 カガリは、そういいながらアスランに近づいた。
「まさか頭がハツカネズミになってないか?」
 カガリは、アスランの頭の状態を心配した。
アスランは、カガリが何を言わんとしてるのか解らなかった。
「1人でグルグル考えてたって同じってことさ」
 カガリは、先の質問を説明した。
それは、図星だった。
敵と戦う自国のトップの息子であると色々やり考えなければならないという正体不明な使命感に突き動かされてしまっていた。
しかしその使命感だけで具体的に何をどうすればいいのか全く分からない状態だった。
「だからみんなで話すんだろ?
そういう特は、ちゃんと来いよな」
 カガリは、アスランを注意した。
「すまない」
 アスランは、素直に謝罪し2人でブリッジに行くことにした。

        ※

 サオトメは、ドゴス・ギアの食堂で大盛りのつけ鴨うどんを食べていた。
「あの隊長」
 その時サオトメは、自分を呼ぶ声が聞こえた予感がしたが無視した。
「隊長?」
 今度は、はっきり聞こえたためその声の方を見た。
「ああ、アイリスか。
すまない」
 サオトメは、先からアイリスが自分を何度も呼んでいたにもかかわらず無視してしまったことに謝罪した。
「いえ、すみません。
お食事中に」
 アイリスも食事中に何度も呼んでしまったことに謝罪した。
「いや、いいんだけどどうした?」
 サオトメは、アイリスに用件をいうように促した。
「あの、申し訳なんですが相席をお願いしたくて」
 アイリスは、サオトメに第三者との相席の許可を求めた。
「相席?」
 サオトメは、相席をする人が誰なのか気になった。
「はい、ミサキ中尉と私の席なのですがもう空いているところがないんです」
 アイリスは、サオトメに状況を説明した。
サオトメは、断る理由がなかったため二つ返事で許可した。
 しばらくしてミサキ中尉が来た。
2人は、弁当だったが作ったのはアイリス曹長だった。
「弁当を作ったのは、アイリスなのか?」