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なかのあずま
なかのあずま
novelistID. 54195
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ガンダム 月の翅

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 ギアナ高地の遥か上空、2つの球体がエブリオ族の集落へと向かっていた。
 「こちらギアナ上空、目標らしき一団確認致しました。ターゲットの捜索に移ります。」
 
 「ん?何だありゃ」
ディーコン、彼は部族の中でハンターの役割を担っており、食料の調達を終え休んでいた。
 「どうした?」
空を見つめるディーコンにテイラーが気づいた。彼もハンターだ。
 「なんか来る」
ディーコンの指差すその彼方、2つの発光体が接近しつつあった。テイラーは族長に、ディーコンは皆に知らせに向かった。地中に避難する者、発光体を確認しようとする者、アラクネに乗り込む者様々だった。そしてついに2つの発光体が集落へ踏み入れた。
 実際に発光はしておらず、そう見えたのは銀色の球体が太陽光を反射していたからにすぎなかった。3メートル程の大きさがあった。
 「突然の訪問、無礼を詫びる。こちらはインダストリア、この男を捜している。クロード・ファウストという男だ」
女の声だ、熱は感じられないがどこか硬い印象を受けた。球体から投影されたホログラムにはクロードの姿があった。わざわざギアナ高地のテーブルマウンテン上まで来ているのだ、クロードがここにいるのはバレている。それでもせめてもの抵抗として「知らない、ここにはいない」と口々に言った。
 「それならばこちらにも考えがある!」と声が響くと球体からゼリー状の金属のような物が滲みだし球体を覆い、さらには金属の繊維が根を生やし、みるみると形を変えていった。やがて繊維とゼリーが絡み合いながら一つの巨大なヒトガタへと変貌した。
 
 一方、当事者のクロードはメイに案内され卵の中の青年を眺めていた。
 「アラウダが言うには目開けたりなんか言ったらしいけど…」
 「ピクりともしないな…どっか開かないの?これ」
 「やめときなよ、変にいじったら爆発するよ」
 「お、ここに何かあるぞ」
卵の台座の後ろ側にあったスイッチらしき物をいじりかけた時、フィリアスが砂埃を巻き上げながら塔の階段を下ってきた。
 「クロードさん!インダストリアがッ!!」
そう叫ぶと息も絶え絶えになりインダス、インダスと繰り返した。
 「落ち着け、深呼吸だ…インダス‥‥トリアが?」
フィリアスは指差し大きくうなずいた。クロードとメイは血の気が引いた。いつ起きてもおかしくはない事態だったとはいえ、すっかり安心しきってしまっていた彼らは口から臓物が出るような気がした。
 「ボールが2つ現れて『インダストリアだ、クロードを出せ』と…」
大雑把だが概ねその通りだった。察するや否やフィリアスを連れあの格納庫へ向かった。
作品名:ガンダム 月の翅 作家名:なかのあずま