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なかのあずま
なかのあずま
novelistID. 54195
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ガンダム 月の翅

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 ドックに入るとただただ広い空間があった。ここにあったオーラバトラーは全て飛び立ってしまったのだ。そう思いながら一通り見回すと広い空間の奥の隅の方にただ一機、取り残されたように一機残っていた。
 『思ったよりでかいなぁ…』
この時のアキラにはわからなかったがこのオーラバトラーは通常の倍の、モビルスーツと同等の大きさがあった。
 『なんの形だろう?』
大型のオーラバトラーの周りを一周してわかったことは腰に武器がある事だけであり、どう乗ればいいかわからなかった。無重力であればまだしも重力の井戸の中では6メートル近く上にある腹部のキャノピーまで飛ばなければならなかった。
 『どうしよう…』
焦っているとバレンドラが大きく揺れた。

バレンドラからジュラルミンの塊に主砲が放たれていた。
 「生け捕りにするっつったろうが!」
少しずれていたら巻き込まれていたメイは吠えた。
「いや、この程度であいつは死なないか・・・」

揺れでバランスを崩した大型オーラバトラーはそのまま倒れ、腹部のキャノピーが床に着いた。
「しめた!」
アキラは乗り込みオーラバトラーを叩き起こした。

 起動したオーラバトラーは立ち上がると前進し、背中に畳んでいた翅を蛹から羽化するように広げ

バレンドラから飛び立った。

スプウェル・フェムーリオを視界に捕えたアキラのオーラバトラーは急加速、激突した。

波動がその場にいた人々の内臓に響いた。
作品名:ガンダム 月の翅 作家名:なかのあずま