ガンダム 月の翅
クロードとパンタの他にもマップを覗き込む者がいた。
アベニールだ。
「今度こそ・・・」
そう呟くと「マオはどこにいるかな?」とクロードに尋ねた。
「ん?マオ?」
「安全なとこにさ」
アベニールは柔らかな笑顔を浮かべた。
ギアナ高原は物々しい空気だった。
「戦闘配備!?なんだってんだ!?」「姐さんたちが交戦中のまま来るんだってさ」
「それよりも」「問題は」アベニールとクロードは呟く。
彼方から轟音が近づいてくる、大気が歪む、ギアナ高地を機体が埋める
そこに奴が現れた
「かかれぇー!!!」
ペイジがのろしを上げ、アラクネやブレッツェル達が一斉に飛びかかった。
単体で乗り込んだ怪物は前後からの挟み討ちにされる
「多勢に無勢は無駄だと学習しなかったのかアホどもが!」
スプウェル・フェムーリオから青白い閃光がほとばしる
「動かない!?」
閃光を浴びたモビルスーツの機能が一斉に停止し、次々と高地に、あるいはテーブルマウンテンの麓まで落ちていった。
「貴公らの船をいただく、そこにあるんだろう?」
スプウェル・フェムーリオが剥き出しになったスリチュアンのトップマストに降り立ち、未だ埋まっている大部分に手をかざし、掌を青白く光らせた。
「うううおおおおああああああ!!!」一機のアラクネが怪物に特攻を仕掛けた。



