散る華如く
*主な登場人物(吉原の者たち)*
胡蝶(こちょう)・・・男芸者(太夫衆)の二十四歳になる青年。
桃色がかった金髪で、長めの前髪から覗く瞳は薄桃色。
女性の扱いに慣れている一方で、生まれ育った『吉原』という生き地獄からいつの日か抜け出したいと願っている。
これまで出逢ったどの女性とも違う紗羅に強く興味をもつ。
春史(はるふみ)・・・売れない物書き(小説家)の二十歳になる青年。
黒髪に勿忘草のような蒼い瞳をもつ、優しげな表情の青年。
女性に疎いが、一人吉原に迷い込んだ紗羅を気遣う心優しい一面を持つ。
死んだ恋人にそっくりな紗羅に強く心惹かれる。