機動戦士ガンダムRS 第46話 怒りの日
「なら直掩任務に就くか?」
敵の猛攻を受ける突撃をしない分戦死する確率は、少ないだろうと考え提案した。
「大丈夫です。
すぐに落ち着きますから」
アイリス曹長は、強がってみたがそんな気配は全くしなかった。
「強がらなくていい。
皆も怖いんだから」
サオトメは、アイリス曹長を安心させようとした。
「でも」
アイリス曹長は、そういわれてもサオトメの部下である以上勇猛でなければならないだろうと感じていた。
サオトメは、そんなアイリス曹長の考えを悟ったのか優しくアイリス曹長を抱きしめた。
突然のことにアイリス曹長は、手足を泳がせた。
「アイリスに会えてよかった」
サオトメは、アイリス曹長に会えたことを心から神に感謝していた。
「サオトメ」
アイリス曹長は、顔を真っ赤にしながらサオトメの名を呼んだ。
「君は、俺が守る」
サオトメは、一度体を離すとアイリス曹長に接吻した。
アイリス曹長は、一瞬驚いたがすぐに受け入れた。
※
ヤキン・ドゥーエ攻略隊の先鋒は、マン・マシーン隊を出撃させた。
※
「ベルナール戦闘軍、フォーメーションノーチラスにてアルファセッターに展開せよ」
ヤキン・ドゥーエオペレーターが陣地展開を命令した。
ユーピテル小隊にメビウス2機が40mmバルカン砲を撃ったが回避された。
1機のゲイツがビームライフルを撃った。
2機のメビウスが40mmバルカン砲を撃っている。
デュエルダガーの大群は、57mmビームライフルを撃っていた。
※
「対艦ミサイル装填、主砲照準。
撃て」
艦長の命令でスクイードは、ミサイルと主砲を発射し艦載機を発進させたがそれは双方同じだった。
※
イザーク大尉は、その光景を後方から見ていた。
ジュール隊は、コロニー軍の再度の攻撃準備の間に後方に下がられた。
これは、イザークの母であるエザリアの尽力であった。
※
「両軍の先鋒隊が戦闘開始しました」
ミリアリア二等兵が戦況を報告した。
エターナル、アークエンジェルとクサナギは友軍の先鋒隊を抜けようとしていた。
※
「ジャスティス、フリーダム、出撃スタンバイ」
エターナルのオペレーターが報告した。
※
「ストライクルージュのパワーエクステンダーは、フロー正常です。
パイロットがルーキーです。
くれぐれも支援AIの確認願います」
シモンズ主任がストライクルージュの整備を徹底するように命令した。
※
「ジェネシスと核を戦いながらどっちも護れったってさ」
ディアッカ大尉は、作戦の難しさを愚痴った。
「じゃあ止めれば」
ミリアリア二等兵は、そういうと通信を切った。
「おい」
まさか通信を切られるとは、思ってなくディアッカ大尉は焦った。
「嘘よ。
ごめん。
気を付けて」
ミリアリア二等兵は、これ以上知人を失いたくなかったため内心出撃をやめてほしくそういってしまった。
「サンキュー」
ディアッカ大尉は、自分を心配してくれてうれしかった。
※
「核を持った別働隊がいるはずだ。
そいつを探せ」
ドゴス・ギアのブリッジでは、ブライアン艦長が皆に命令した。
マーネリー軍曹は、シグマン大尉の心配をしていた。
※
ガンダムエルフは、1機の新型モノアイ量産機に急速接近すると蹴って撃墜した。
「失せろ」
リード中将は、そういうとガンダムユベリーグンのハイメガキャノンを発射した。
これは、リズィーシーガンダムの大口径V.M.B.Cの約60%増しの出力を持っている。
しかも数秒のインターバルで連射も可能である。
これで4機のモビルスーツを一度に撃墜した。
「道を開けろ」
マーク少将は、そういいながらメガ・ビームライフルとメガビームキャノンを連射して1機のジンと1機の新型モノアイ量産機を撃墜した。
※
1隻のネルソン級は、弾幕でバズーカの弾頭を破壊した。
3機のメビウスは、瞬く間にユーピテルツヴァイのビームライフルで撃墜された。
2機のデュエルダガーは、バズーカの弾頭が命中し撃墜された。
※
アークエンジェルのモビルスーツデッキにラミアス艦長が来た。
そしてドレットノートガンダムのコックピット前に来た。
それにフラガ少佐も気付いた。
フラガ少佐は、ヘルメットを脱ぐとハッチを開け外に出た。
「間に合わないかと思った」
ラミアス艦長は、ほっとしていた。
「何にだよ、バカ」
フラガ少佐は、軍人の勘として死ぬ感じがしたがラミアス艦長の前ではいつものようにふるまった。
フラガ少佐は、ラミアス艦長が首につけていたネックレスに目が行った。
フラガ少佐は、そのペンダントに触れた。
「モビルアーマー乗りだったのか」
それは、メビウスパイロットに任命されたもの全員に配られるネックレスだった。
「ええ」
ラミアス艦長は、唯一の生き残りの戦友でもあり恋人でもある人が戦死してしまう不安でたまらなかった。
「大丈夫。
俺は、直ぐに戻って来るさ。
勝利と共にね」
2人は、接吻した。
※
「照準ミラーブロック換装が間もなく終了します」
オペレーターがザラ大統領に報告した。
「目標点入力。
敵主力艦隊」
ザラ大統領が攻撃目標を伝えた。
「目標点入力開始。
座標、敵主力艦隊」
オペレーターは、ザラ大統領が命令した攻撃目標を復唱した。
「第七宙域突破されます」
別のオペレーター戦況を報告した。
「あと僅かだ。
持ち堪えさせろ」
ザラ大統領は、守備隊を鼓舞せよと命じた。
「では、私も出ましょう」
クルーゼ少将が自分も出撃しようと提案した。
「ああ」
ザラ大統領が提案を受け入れたので司令室を出ようとした。
「クルーゼ」
しかしザラ大統領は、クルーゼ少将を呼び止めた。
「これ以上の失態は、許されないぞ。
死神を討てなかった貴様の責任においても奴等に勝利をもたらすな」
ザラ大統領は、クルーゼ少将に最後の警告をした。
「了解しました。
では」
クルーゼ少将は、敬礼すると肝に銘じ今度こそ司令室を去った。
※
1機のジンは、スナイパーライフルで1機のユーピテルを撃墜した。
それは、サオトメも確認した。
「スナイパーライフルか。
狙撃に気をつけろ」
サオトメは、部下たちに忠告した。
アイリス曹長は、1機の新型モノアイ量産機のビームライフルの猛攻にひるんだ。
※
「オレンジ25、マーク12、アルファにドゴス・ギアです」
ミリアリア二等兵がラミアス艦長に報告した。
皆は、決戦を感じた
※
それは、エターナルでも確認した。
「モビルスーツ隊は、発進して下さい」
ラクスがモビルスーツの発進命令を出した。
「全艦、モビルスーツ発進」
次いでバルトフェルド艦長が命令した。
※
それは、アークエンジェルにも伝わった。
作品名:機動戦士ガンダムRS 第46話 怒りの日 作家名:久世秀一