機動戦士ガンダムRSD 第六話 モビルスーツの解説
「ストライカーパックシステム搭載MSの大量生産」を前提とした設計で機体製造のコスト削減のため性能をストライクダガーよりも低下させラミネート装甲も採用しておらず集団戦闘における総合性能は、01A1と同等ながらビーム耐久力では01A1に劣る。
デュエルダガーのマイナーチェンジバージョンとも言える機体となっている。
また武装面においてもビームライフルよりもエネルギー消費率の少ないビームカービンが採用されているがビームサーベルは、腰部分に2本装備している。
胴体部ラミネート装甲の排除や一部装甲の削減など随所にコストダウンがなされているので生産性においては、ストライクダガーを大きく上回る。
その上基本性能は、ストライクダガーにほぼ匹敵しているため機体性能と生産性をうまく両立させた完成度の高い機体でもある。
機体名称のLは「Lightweight clothing」(英語で軽装の意)の頭文字である。
本機は、ヤキン・ドゥーエ攻防戦の時点でかなりの数が量産され月基地に配備されており核攻撃後のコロニー制圧戦を目的に開発されていた。
しかし緒戦で核攻撃とジェネシスが防がれたことによって計画が大きく狂いコロニー軍による反攻を恐れたユーラシア連邦上層部は、ダガーLを地球に強制的に帰還させ本機の実戦参加は延期される。
そのため実際の初陣は、南アメリカ独立戦争からで以降はC.E.73年まで地球連合軍の主力として運用されていた。
同じくストライカーパックシステムを採用した次世代型主力機GAT-04ウィンダムの配備が本格化したことでストライクダガーなどの系列の機体などと共に旧世代の機体と化していく。
そのため各戦線で交換配備が進んでいるがC.E.73年代においてはまだ多くの機体が配備されている状況にある。
武装解説
M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器
部と胸部に各2門ずつ設置される近接防御火器である。
イーゲルシュテルンに比べ6分の1という小口径だが弾芯や炸薬の改良などによって威力の低下は、2分の1に抑えられている。
小口径化に伴うスペースの余裕から装弾数が増加している。
トーデスシュレッケンとは、ドイツ語で「死の恐怖」の意味である。
M703k ビームカービン
「M703 57mmビームライフル」の短銃身モデルである。
大西洋連邦、ユーラシア連邦、オーブ全軍、コロニー軍を通じて従来のビームライフルよりもかなり小型である。
威力や射程距離よりも取り回しや速射性・近接戦闘に重点を置いた装備である。
ES04B ビームサーベル
両腰アーマーにマウントされているビームサーベルである。
なお両腰のアーマーは、内部のスティレットを含めてウィンダムと同一の装備である。
Mk315 スティレット投擲噴進対装甲貫入弾
両腰アーマー内に格納される投擲用の短剣である。
投擲後は、ロケット推進によって目標に到達し装甲を貫徹し内部で炸裂しダメージを与える。
337mmプラズマサボット・バズーカ砲 トーデスブロック
携行式の大型バズーカ砲である。
Sabot とはドイツ語で「装弾筒」でTodeselock は、「死刑台」「死の塊」の意である。その名の通り弾頭をプラズマに包み高速射出するものでプラズマを帯びた高熱エネルギーによって弾の威力も増加している。
名称 カラミティE
形式番号 GAT-X131E
全高 18.26m
重量 81.48t
装甲材質 ヴァリアブルトランスフェイズ装甲
武装
M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器×4
60mm高エネルギービームライフル
ES04B ビームサーベル×2
580mm複列位相エネルギー砲 スキュラ
115mm2連装衝角砲 ケーファー・ツヴァイ
各種ストライカーパック武装
パイロット ネオ・ロアノーク
機体解説
『機動戦士ガンダムRSD』に登場する。
カラミティ再生機から蓄積された実働データを基にカラミティガンダムを強化発展した機体である。
機体名及び型式番号末尾の「E」は、「強化型」を意味する(Enhanced、エンハンスド)の頭文字でありその名が示す通り各所に強化改修が行われ頭部冷却システムの配置見直しに伴うマスク部中央のダクトスリット変更、両肩部サブスラスターの追加による機動性強化や各部材のエネルギー消費効率改善による稼働時間の延長が計られている。
更にOS・インターフェイス・無線通信システムなども改良が繰り返され特殊部隊としての出撃前の綿密なセッティングと合わさり高い操縦性を併せ持つ。
PS装甲の起動色は、改修前とほぼ同配色だがパワーエクステンダー搭載による副次効果によって装着ストライカーパックに応じて色が変化するヴァリアブルトランフェイズ装甲(VTP装甲)となっている。
ブルデュエルガンダム
型式番号 GAT-X1022
全高 16.89m
重量 84.24t
装甲材質 ヴァリアブルトランスフェイズ装甲
武装
トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器×2
リトラクタブルビームガン×2
ビームサーベル×2
対ビームシールド×2
ビームブーメラン×2
シュベルトゲーベル×2
搭乗者 イザーク・ジュール
機体解説
地球連合軍がアシモフ設計局を中心とした複数企業の技術協力を受け推進したエースパイロット用カスタマイズMS開発計画―通称「アシモフ・プロジェクト」に基づきデュエルガンダムを改造した機体である。
機体名の「ブル」は、イタリア語で「青」を意味する。
パイロットであるイザークの戦闘データを考慮し格闘戦の頻度が多かった点から近接戦闘用兵装が増やされており戦術バリエーションの更なる拡大も図られた。
各部に配置された増加アーマーは、デュエルガンダムのアサルトシュラウドを再設計した複合兵装ユニットで追加装備された強化スラスターで機動力が格段に向上している。
ただしアサルトシュラウドのように攻撃力は、向上していない。
アサルトシュラウドは、着脱可能なボルトオン装着方式であったが本機ではそれらを本体と直結された固定装備とすることで電力供給の必要なVTP装甲化が全面的に果たされた。
これにより純粋な防御装甲としての機能が高められている。
同時に余分な装甲や構造材を簡略化し軽量化を図ることで追加ユニット共通の欠点であった運動性の低下が最小限に抑えられてもいる。
反面破損・誘爆の危険のある部位の排除や全追加装甲解除による軽量化などは、できなくなっている。
武装解説
トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器
ダガーL以降の連合系量産MSが標準装備する対空防御機関砲である。
イーゲルシュテルンに替わり頭部に2門内蔵される。
リトラクタブルビームガン
両前腕アーマーに一体化されたビームハンドガンである。
機体特性上敵機と近い状態下での使用を想定しており出力や射程よりも即応性や連射能力を重視した設計としている。
使用時は、格納されたバレル部を旋回させ射撃体勢を取るが通常の銃同様掌でグリップを保持する。
対ビームシールド
作品名:機動戦士ガンダムRSD 第六話 モビルスーツの解説 作家名:久世秀一