大地の初恋
「はーい。」
「こんにちは~大地いますか?」
すごい大人数の少年たちが
玄関先に集まっていた。
「大地の友達?」
「オレら、部活の仲間です。」
「大地ーっ!友達だよー!」
すずめが大地を呼ぶと、
「すずめ、うるせえ。」
と大地が二階から降りてきた。
「わっ、お前らなんだよ。」
「大地お前用事って言って
家にいるじゃん。
遊ぼうぜ!」
「お邪魔しまーす。」
ドヤドヤと少年たちは
家の中に入っていく。
「わっマジかよ。」
と、大地は慌てている。
すずめはその団体の中に
美少女が1人だけ
混ざっているのに気づいた。
ゆゆかちゃん並にかわいい!
大地もその子に気づいて
一瞬顔を赤らめ、顔を背ける。
大地…もしかして…好きな子かな?
その子はマネージャーらしかった。
部のアイドル的存在なのか
ほかの部員達にちやほやされている。
二階にあがりながら、
「今の誰?大地のねーちゃん?」
と言う声がヒソヒソ聞こえる。
「違う。兄貴の嫁。」
「義理の姉かぁ。
お前二人っきりで
何してたんだよ。」
「なんでそうなんだよ。
なんもしてねえわ!」
「用事ってあの人来るからじゃないの?」
「違うわ!ボケ!」
ワイワイ、少年たちは
大地をからかいながら上に上がる。
「あ、おねーさん。
僕たちお茶でいいんで。」
「え?はいはい。」
大人数で来て
なかなか図々しいな。
とすずめは思ったが、
素直にお茶の用意をした。