好きのカタチ
「アイツにつきまとわれなかったか?」
バイトの休憩中に
大輝から電話がかかってきた。
「すぐ会ってしまった。」
正直にすずめが話すと、
「何やってんだよ。
大丈夫か?」
「うん。ちゃんと話したよ。
たぶんわかってくれたと
思うけど…。」
「それは信じられねぇな。
明日休みもらえたから。
学校まで迎えにいく。」
「うん。ごめんね、大輝。」
「何が?」
「面倒なことになっちゃって。」
「ホントにな。
でも言ったろ?
今さら手離せねえって。」
「え? 何が離せないって?」
「オマエわかって言ってんだろ。」
「うん。ありがとう。」
クスクスとすずめは笑った。
明日もシュウはくるんだろうか。
笑いながらも
すずめはちょっと気が重かった。