温泉旅行 前編
一通り遊んだあと、
とりあえず駅に戻って
宿泊券に書いてある
宿にいき、チェックインした。
すずめはもっと他にも
回りたかったが、
大輝はあれこれ行くより
ゆったり過ごす方が
好きらしい。
「わー!すごい!
すごいね?大輝!」
部屋に入って早速すずめは
すごいすごいと喜んでいる。
「またすごいしか言ってねえぞ。」
宿は和モダンな感じの
おしゃれな内装で、
和室と寝室が別にある。
しかもダブルベッドだ。
貸し切りの露天風呂まで
ついていた。
「ダブルなんだ…
なんか…リアルだね。」
「だな。」
ホントに二人で泊まるんだと
すずめは急に実感がわいた。
今まで一緒に旅行だ、
沖縄だ修学旅行だと言っても
二人で同じ部屋は当然ない。
「すずめ…」
と、大輝がキスしようとすると、
「えっ!もう?」
とすずめが後退りする。
「バカ!違うわ!
キスくらいいいだろうが。」
「あ、そ、そうですね////。」
期待満々で勘違いした自分に
すずめは恥ずかしくなる。
大輝はしょうがないやつ、
と呆れながらも、
気を取り直して
すずめに軽くキスをした。
「続きは夜にとっとく。」
とすずめの耳元で囁いたので、
すずめは真っ赤になった。