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つぼみの家

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すずめはまず、
食器とフライパン、
鍋、調理器具の古いのを
諭吉に言って
カフェからもらってきた。

洋間は板張りで、
寝るとこがないけど、
今日のところは
タオルケットを持ってきた。

でもここで?大輝と?

なんか恥ずかしいな…

つぼみの家を
ホテルがわりにするみたいで
ちょっと複雑だ。


「やっぱりちゃんと
一人暮らししたほうが…」

と思っていると、
ピンポーンとチャイムが鳴った。

インターホンをのぞくと
大輝だった。

「早かったね。」

「ちょっと別のヤツに
代わってもらって
早く切り上げてきた。」


「なんかすげえな。」

大輝も壁の写真と
リビングの書棚に
感嘆する。


「ん?なんでここ
ピザ屋のチラシ?」

「えっなっなんでだろね?」

挙動不審のすずめを見て
「……」と
大輝が無言になる。

「もう気にしてねえし。」

「えっ何のこと?」

「ま、見たくもないから
いっか。これで。」

気にしてんじゃん…
とすずめは思ったが
口にはしなかった。


洋間の空室に入って、
「何にもねえな…」
と大輝はつぶやいた。

「とりあえず寝るとこ
つくんねえとな。」

「それなんだけど…
なんかこう、人ん家を
その…二人で寝るの、
変じゃない?」

「それはまぁ…
少しは思ったけど。
オレも。」

「だから泊まるのは
ヤメにしない?」

「は?マジで言ってる?」

「だってさ…」

ふん…

大輝はしばらく考えて、

「ベッドとかリアルに
想像するから嫌なんだろ?」

「えっ…どうするの?」

「今日はどうせ寝られないし、
明日行ってみるか。」

「どこへ?」

「ケーキ屋。」

「? ? ?」

大輝は謎の言葉を残して
すずめはとりあえず
大輝と一緒に帰った。

作品名:つぼみの家 作家名:りんりん