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友達以上恋人未満

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「今度は猿丸に
告られたぁ?」

ツル、すずめ、ゆゆかの
3人は、カメの思わぬ報告に
驚愕していた。

「カメちゃん、
モテ期だね。」

「いや、猿丸のは
たぶん自分だけ
独り身になるとか、
音楽やゲームの話に
付き合うヤツがいなくなるとか
そういうことだろうからさー。」

「何言ってんの?って
言ってやったんだけどさ。」

カメはお昼のパンを食べながら
話す。

「何やってんだろうね、
猿丸はさー。」

そう言って盛り上がる中、
ツルだけが、

「猿丸、本気じゃなかった?」

と聞いてきた。

「そんなわけないじゃーん!」

と笑ってカメは
流そうとしたけど、

「じゃあ、なんでカメは
猿丸を避けんの?」

と痛いとこをつく。


「この間カメと小田原くんの
デートを尾行してた
猿丸見て、やっぱり
ただ寂しいだけかと
私も思ってたけど…」

「絡まれてるカメ見て
すぐ助けに入ったんだよ?
カメだって、猿丸が
本気だってわかったから
避けたくなってんじゃないの?」

ツルが言う。

「だって…今までそんな風に
みたことなかったし。」

「そんなそぶりも
今までなかったし。」

「いっつもバカ言って
面白がるだけだったのに
大体、オジ専って知ってるくせに
急にマジになるから、
こっちもどうしていいか
わかんないじゃん。」

カメはホントに困惑してるようだ。

「友達と思ってたヤツから
突然告られた例なら
ここにいるわよ。」

ゆゆかがすずめを指差す。

「え?え?」

すずめが戸惑う。

「おぉ!そうであった!
すずめちゃん、最初に
馬村に告られたとき
どうしたの?」

「え…?! どうしたっけ?
断って普通に友達
してたような…」


「普通に?」

「最初は気まずかったけど…」

「友達としてしか
応えられなくても、
とりあえず普通に接して
避けるのはやめれば?」

ツルに言われて、
「うん…」とカメは
気のない返事をした。

作品名:友達以上恋人未満 作家名:りんりん