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修学旅行

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その日の宿は、大阪市内のホテルだった。

就寝前に猿丸が、
「女子の部屋に行こうぜ。」
と男子数人を引き連れて行こうとした。

馬村は面倒だったが、
すずめがいるので放っておけず、
仕方なくついていった。

「女子のみなさーん、
 遊びに来ましたよー。」

「うわ、猿丸!
 何しに来たの?」

「ヒデえな!
 遊びに来たんだよ。
 カードゲームでもしようぜ。」

「ええ〜」

と不満を漏らすも、
後ろに馬村や犬飼がいるのを見て
女子の皆さんがどうぞ、どうぞと
招いてくれた。

「なんでオレだとえーで、
 犬飼とかだとOKなんだよっ。」

猿丸はブツブツ言っている。

「日頃の人徳でしょ。」

カメに言われて猿丸は余計に凹む。


女子部屋に入って
最初に「あれ、誰?」
と男子が言うのを見て
馬村はギョッとした。

すずめがまた
化粧を施してたのである。

「あれ、もしかして与謝野?」

「意外にかわいい?」

「マジかよー。」

男子の感嘆の声を聞いて、

「ちょっ来いっ」

と言って馬村はすずめの
手首を捕まえて
部屋の外へ出た。

「馬村?!どうしたの?」

「オマエはっ
 なんで化粧なんかしてんだよ。」

「またゆゆかちゃんと
 ツルちゃんに遊ばれまして。」

頭をポリポリかいて
すずめが説明する。

「すぐ落として来い。」

「えー。」

なんだよ。
何にも言わないでさー。
そんなに似合ってないですか、
ああ、そうですか、

と心の中ですずめが思っていると 

「そういうのは他の男に
 見せんなよ。」

と馬村が言った。

「見せるつもりなかったけど
 みんなが来たんじゃん。」

すずめは反論した。

「わかってる。わかってるけど、
 オレが嫌なんだよ。
 オマエのそういうの、
 他の男に見せたくないんだよ。」

「えっ///」

それって綺麗になってるから
見せたくないってこと?

「わ、わかった。」

はっイヤ、見苦しいの
見せるなとかって意味?

さっき喜んでしまったけど
違う解釈もできるので、
ぐるぐる考えていたら、

「違う!わかれ、バカ。」

真っ赤になる馬村に釘を刺された。

「エスパー?」

「オマエの考えてることなんて
 すぐわかるって言ったろ?」

すずめは考えてることが
すぐ顔に出るらしい。

二人がそんなやり取りを
している頃、

女子部屋では、
「何何、あの2人、
 そういう関係?」
と、女子がキャッキャしていた。

「えっ今頃?」

普段学校からも一緒に帰ったり
してるのに、と
ゆゆか達は突っ込んだが、

「だってねぇ?
 与謝野さんだし…
 馬村くんも女嫌いぽかったし。
 ただ仲のいい友達かと。」

与謝野さんだし、て。

「それが今や馬村のほうが
 与謝野にベタ惚れだぜ?」

猿丸が決定打を与える。

「えー!ウソーっ!」

「これは与謝野さんを
 問い詰めなくては。」

「夜の女子トークは
 それで決まりよねー。」

とワイワイ言われていた。

「ただいま。あれ、何の話?」

と部屋に戻ってきたすずめは、
すっかり化粧が落とされ、
いつものすずめに戻っていた。

「あっ元に戻ってる。」

「こらー。馬村!
 キレイなすずめちゃんを
 独り占めすんな。」

カメが言うと、

「は?亀吉ウゼエ。」

と一緒に戻ってきた馬村が
また真っ赤になる。

「キャー!ホントなんだ!」

女子が沸いた。

その夜、すずめは他の女子に
なかなか寝かせてもらえなかった。


作品名:修学旅行 作家名:りんりん