機動戦士ガンダムRSD 第4話 星屑の戦場
メイリン軍曹が切羽詰まったように報告した。
※
「索敵急げ。
ボギーワンとボギーツーを早く。
直掩機にも攻撃が来ると伝えておけ」
マーカー艦長は、早くボギーワンとボギーツーを見つけるように命令し直掩機にも攻撃が来るように命令した。
現在リーンホースJr.には、フィリップ中隊とフランツ中隊が直掩任務に就いていた。
※
ガーティー・ルーでは、ネオ大佐が攻撃合図をした。
「ダガー隊発進、機関始動。
ミサイル発射管、5番から8番発射。
主砲照準、敵戦艦」
イアン艦長の命令で機関が始動しダガーLも2機が発進した。
ミネルバの艦載機とネオ大佐は、何かあった時用に艦内待機をしていた。
※
それは、リーンホースJr.でも確認できた。
「ブルー18、マーク9チャーリーに熱紋。
ボギーワンおよびボギーツーです。
距離500」
ヘルマン中尉が報告したが皆は、冷静だった。
「直掩機を向かわせろ」
マーカー艦長は、冷静だった。
「さらにモビルスーツ2」
ヘルマン中尉は、さらに報告した。
「例のガンダムは、出ているのか？」
マーカー艦長は、機種が気になった。
「即席レーザー照射、感あり」
ヘルマン中尉が報告した。
※
ガーティ・ルーは、ゴットフリートとミサイルを撃ちミネルバはトリスタンとイゾルデを撃った。
※
「アンチビーム爆雷発射、面舵30、主砲照準」
マーカー艦長が敵艦隊を攻撃するように命令した。
「駄目です。
本艦位置では、敵艦隊に対して迎撃態勢を取れません。
ジャンヌ・ダルクとラー・グスタが迎撃します」
ヘルマン中尉が本艦では、迎撃不可能だと報告した。
「任せるしかないか」
マーカー艦長は、仲間を信じた。
※
ジャンヌ・ダルクは、ボギーツー迎撃のため大きく回り素早く背後に就いた。
※
それは、ミネルバのブリッジにいた皆も気付いた。
「機関最大。
右舷の小惑星を盾に回り込んで」
タリア艦長が逃げるよう命令した。
操舵主のマリク・ヤードバーズ軍曹は、面舵いっぱいに切った。
ミネルバは、大型熱源を発するダミーを発射したがミサイルはそれと間違えることなくミネルバに向かった。
しかし40mmCIWSで迎撃した。
迎撃できなかったものも小惑星に命中しミネルバには、命中しなかった。
しかしその爆発の衝撃は、ミネルバのブリッジを襲った。
「メイリン、シン達を戻して。
残りの機体も発進準備を」
タリア艦長がメイリン軍曹に命令した。
「はい」
メイリン軍曹も独断で戻そうか悩んでいた。
「マリク、小惑星表面の隆形を上手く使って直撃を回避」
タリア艦長がマイク軍曹に命令した。
「はい」
しかしマイク軍曹は、小惑星にミネルバをぶつけそうで怖かった。
「アーサー、迎撃」
タリア艦長は、アーサー副艦長に迎撃を任せた。
「ランチャーファイブ、ランチャーテン、エスパール、撃て」
アーサー副艦長が攻撃命令をした。
※
シン中尉とルナマリア少尉は、ガンダムサイガーの攻撃を回避し続けていた。
※
「もらった」
サイジョウ元帥は、大型デブリに隠れたゲイツRにメガビームライフルを撃ち大型デブリごと撃墜した。
※
それは、シン中尉とルナマリア少尉も気づいた。
「ゲイル」
ルナマリア少尉が再び戦友の死を嘆いた。
シン中尉も2人の戦友の死を悔しがった。
黒いガンダムサイガーのビームライフルで破壊された大型デブリは、大爆発し崩壊した。
その間も白いガンダムサイガーがアビスガンダムに向けてビームライフルを撃ったが回避した。
そんな白いガンダムサイガーにカオスガンダムは、機動兵装ポッドで迎撃したが命中しなかった。
「あっと言う間に2機も」
ルナマリア専用ザクウォーリアから通信が入り現実として受け入れたくないルナマリア少尉の悲痛な叫びが聞こえた。
その時ミネルバから戻るよう命令が来た。
「ミネルバとガーティー・ルーが？
私達は、まんまとハマったってわけ？」
ルナマリア少尉は、策士策にはまった気分になった。
「ああ、そういうことだね。
だけどこれじゃあ戻れったって戻れない」
シン中尉は、戻るに戻れないもどかしさにいらだった。
カオスガンダムは、白いガンダムサイガーに機動兵装ポッドで攻撃し続けたが回避され続けた。
※
ミネルバは、8機のガイヤス・ギヤの猛攻も受けていた。
「ナイトハルト、撃て」
アーサー副艦長の命令でナイトハルトがガイヤス・ギヤに向け発射されたが全弾回避された。
「後ろを取られたままじゃどうにも出来ないわ。
回り込めないの？」
タリア艦長は、どうにか敵艦と正面と向き合えないか質問した。
「無理です。
回避だけで今は、手一杯です」
マリク軍曹は、弱音を吐いた。
「レイとマユのザクは、発進できないか？」
アーサー副艦長がモビルスーツ発進状況を質問した。
「これでは、発進針路も取れないわ」
タリア艦長の言葉にアーサー副艦長は、我に返った。
※
ルナマリア少尉は、白いガンダムサイガーの追撃から必死に逃げていた。
しかし迎撃の決心がつきデブリに着地した。
白いガンダムサイガーは、変わらず味方を攻撃しながら器用に追撃してきた。
ルナマリア専用ザクウォーリアは、オルトロスを撃ったが回避され背後にあった大型デブリに命中し半壊させた。
「何よあんた達は」
白いガンダムサイガーは、その爆風を背にどんどん接近してきた。
「この変態が」
ルナマリア少尉は、そういうともう一度オルトロスを撃ったが回避された。
※
「墜ちろ」
サオトメは、そういうとザクにメガビームライフルと大型V.M.B.Rを撃った。
※
それは、ルナマリア少尉も気付き急いで回避しまた逃げた。
白いガンダムサイガーは、再び追撃した。
黒いガンダムサイガーは、筒状の大型デブリの中に入った。
「回り込め、アウル。
今度こそ首貰おうぜ」
スティング少尉とシン中尉は、そのまま黒いガンダムサイガーを追った。
「僕は、ガーティー・ルーを守りたいんだけど」
そういうとアウル少尉は、出口の方に向かった。
※
ガンダムサイガー改は、どんどん出口に向かっていた。
「飛んで火にいる夏の虫」
サイジョウ元帥は、獲物が近づいているのに気付いた。
その時ガラスを突き破ってザクが侵入してきた。
サイジョウ元帥は、ここぞとばかりにカスタム・ビームザンバーを抜刀し切ろうとしたが背後からレールガンを撃たれ回避するしかなかった。
そしてお返しと言わんばかりに母艦の援護に向かおうとしていた四足変形型ガンダムが走っていたデブリに向かってメガビームライフルを撃ちバランスを崩させた。
※
それは、ステラ少尉も気づいた。
「何なのよ。
あんたは、また邪魔をして」
ステラ少尉は、黒いガンダムサイガーに怒りをあらわにした。
作品名：機動戦士ガンダムRSD 第4話 星屑の戦場 作家名：久世秀一